遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

怪獣魔王・恐怖の戦闘宣言!! の巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210503212656j:plain

 「今こそこのワシの名のもとに、我ら怪獣軍団が

 太陽系の青い惑星……美しい地球の真の支配者として、

 地球人どもになりかわり君臨する時が来たのだ。

 左様、今こそ地球征服の時だ!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426212207j:plain

暗黒星雲の支配者、怪獣魔王イフの命を受けて奮い立ち……

その目的たる地球征服を成し遂げるため、海から、空から、地底から

次々に現れ、世界各地を蹂躙する怪獣軍団。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426212346j:plain

もはや向かうところ敵なし!

……と思われた怪獣どもの傍若無人な大進撃は、しかし意外なところで……

日本の北海道・千歳市と言う一地方都市で、その出鼻を挫かれた。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426152922j:plain

そう。

「彼」こと、宙マンの存在によって!

 

 

 と言ったところで、場面は変わって……

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115252j:plain

こちらは、怪獣軍団が本拠をおく暗黒星雲

思わぬ形でのしっぺ返しをくらって、怪獣魔王・イフの怒りは

早くもクライマックスへと達しつつあった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115259j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115412j:plain

イフ「ぐぬぬぬっ、おのれ、おのれぇ……宙マンめが!

 よりにもよって、あのプラネット星人めが……

 ワシらのやろうとすることを、又しても邪魔だてするか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115923j:plain

「宙マン……

 かつて「銀河連邦」の英雄と呼ばれ、数々の武勇に輝いた男……」

「だが、その英雄も既に現役を引退して久しいってハナシでしたが……」

イフ「(忌々しげに)……まさか、この地球で楽隠居を決め込んでおったとはな!」

 

怪獣魔王や怪獣たちが、ここまで怖れ、憎悪を燃やす「宙マン」。

果たして、彼は一体何者なのであろうか?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426213645j:plain

彼・宙マンの故郷……それは、地球から1972万光年の彼方にある

地球によく似た美しい惑星「プラネット星」である。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426213913j:plain

彼らプラネット星人は豊かな知性と高度の科学文明を有し

惑星の平穏な気候と、日々の平和にも恵まれていたのだが……

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427092937j:plain

今から約1万年前、怪獣たちを率いて全宇宙侵略の大号令を発した

伝説的な巨悪・エンペラ星人と、その懐刀として陣頭指揮を執った

極悪宇宙人・テンペラー星人の侵略の魔の手が伸びたことによって

その平和が危機に晒されたことがあった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426214344j:plain

だが、彼らプラネット星人たちは、プラネット星系の太陽から降り注ぐ

天然のディファレーター光線によりもたらされた数々の超能力と身体能力、

更にはM78星雲人やエメラルド星人、M星人らの助力をも受けて

見事にこの侵略者たちを撃退してみせたのであった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426214640j:plain

それらプラネット星出身の宇宙戦士たちの中にあって

「2000年に一人の逸材」と謳われ、数多くの侵略者や悪魔結社を

次々に打ち砕いてきた、プラネット星始まって以来の英雄――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426214909j:plain

まさにそれこそ、我らのヒーロー「宙マン」なのである。

 

彼は「銀河連邦」の一員として、錚々たるヒーローたちとの親交を深め

同時に持ち前の正義感とスーパーパワーを惜しみなく発揮することで

数々の宇宙の悪と渡り合ってきたのだ。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426121145j:plain

イフ「いかに現役を退いたとはいえ、奴めの実力が決して侮れないことは

 先のゴルゴザウルスの戦いで、皆もよく判ったであろう――」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502233528j:plain

イフ「……ワシもまた、現役時代の奴とは幾度となく干戈を交え、そのたびに

 どれほどの煮え湯を呑まされ、癪に障る思いをさせられてきたことか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427112820j:plain

イフ「正に宙マンこそは、ワシら怪獣軍団にとって最大の邪魔者。

 地球を征服するためには、何が何でも取り除かねばならない障壁だ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430172536j:plain

イフ「行け! 勇猛なる怪獣軍団の戦士よ!

 直ちに地球へ向かえ……そして、宙マンを倒すのだ!」

「ひらららら~、お任せを、魔王様!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426122355j:plain

怪獣魔王の命が下り、新たな刺客が地球を目指して飛び立った。

危うし地球、危うし宙マン!

 

……さて、その宙マンは今、どこでどうしているのだろう?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426221106j:plain

数々の戦いを潜り抜け、ヒーローとしての現役を辞した彼は

「銀河連邦」からの莫大な報奨金を元手に、地球へと渡って

ここ・北海道千歳市に移住。

 

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426221322j:plain

 千歳市・ほんわか町5丁目に購入した、ご近所の人々からは

宙マンハウス」の通称で呼ばれるこの家で、同居人らとともに

呑気で、賑やかで、そして楽しい暮らしをしていたのであった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426222151j:plain

 既にお馴染み、宙マンをはじめとして……

そんな「宙マンハウス」の専属メイド、落合さん

「宙マンハウス」の居候その1、スケベで間抜けな電波怪獣ビーコン

同じく居候その2、無邪気で可愛いマスコット的な友好珍獣ピグモン

 

彼ら「宙マンファミリー」が、この物語の主要登場人物である。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426222917j:plain

落合さん「さて、と。

  お昼ご飯も、美味しくいただきましたことですし……

  さしあたり、この後はいかが致しましょうか?」

ビーコン「ヒヒヒ、そんなの決まってるじゃないっスか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426223054j:plain

ビーコン「飯のあとに美味しく頂くのは女体、コレに決まってるっしょ!

  ハァハァハァ、さぁ落合さん、オイラと愛のウデタテフセを……♪」

 げ し っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426223444j:plain

ビーコン「ハンニャラ、ヒ~っ……かなり痛かったっスよ、落合さぁん」

落合さん「そうでしょうとも、痛くしてるんですもの

 ……全くもう、のっけから何です、このエロ怪獣はっ!」

ビーコン「いやいや、それもまたオイラの愛すべきところ……」

落合さん「(呆れ)“べき”って何です、“べき”って!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426223956j:plain

 ピグモン「えう~、落合さんとビーコンちゃん、またやってるの~」

宙マン「たはは、本当にあの二人はねぇ……。

 仲がいいやら、悪いのやら!(苦笑)」

 

と、そんな実のない言葉の応酬もまた、彼らにとっての日常。

だが、そんな平穏な時間を破るかのように……!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426224545j:plain

ゴウンッ!

 

落合さん「!!(ハッと空を見上げる)」

ビーコン「……な~んか、嫌な予感しかしないっスねぇ!?(汗)」

ズゴゴゴグワーンっ!

 

耳をつんざく大音響とともに、千歳市の上空から猛スピードで飛来し……

一直線に落下、千歳市内の地面に激突して大爆発を起こす赤い球体。

濛々と吹き上がる、赤い噴煙の中から立ち上がったのは!?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430172736j:plain
「ひぃ~ら、ひらひらぁぁ~っ!!」

 

ピグモン「あっ、何か出てきたの!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426230146j:plain

落合さん「……怪獣ですわ!」

「ひらひらひら……惜しいなぁ、半分だけ正解だ。

 私は怪獣軍団の一員、宇宙怪人・ササヒラー様であ~る!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430172814j:plain
宙マン「……怪獣軍団だって!?」

落合さん「(思い当たって)いま、世界中でブイブイ粋がっておられる……」

ビーコン「(頷いて)こないだの奴のお仲間、ってことっスよォ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430172843j:plain

ササヒラー「ひ~ららら~、その通り!

  我々怪獣軍団の地球征服のためには……

  宙マン、お前がどうしても邪魔なのさ。

  ……四の五の言わず、黙って地獄へ堕ちるがいい!」

ピグモン「えう~、何だかとっても嫌~んな感じなの~!(涙目)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173002j:plain
宙マン「ううむっ、これはどうやら……

  昼食後の腹ごなしが、今すぐ必要みたいだねぇ」

落合さん「(心配そうに)……お殿様っ!」

宙マン「(にっこり)大丈夫だよ、直ぐに済ませるから。……

 さぁ行くぞ! 宙マン・ファイト・ゴー!!」 

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426232617j:plain

閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

さぁ、今日もまた正義の味方のお出ましだ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426232808j:plain

ビーコン「いよっ! 出たっス、アニキの十八番!」

落合さん「お殿様、素敵です……♪(うっとり)」

ピグモン「はうはう~、宙マン、がんばってなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173032j:plain
宙マン「既に現役引退の身だ……私は、無益な争いは好まない。

  馬鹿な真似はやめて、大人しく宇宙へ帰りたまえ!」

ササヒラー「ひぃ~ららら、ここでおめおめ引き下がれるか!

 お前が戦いに応じないなら、それでよし……

 その代わりに、千歳の街を徹底的に破壊してやるまでだ!」

宙マン「やっぱり聞く耳持たずか……ならば、やむを得ん!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151041j:plain

ファイティングポーズとともに、敢然と身構える宙マン――

さぁ、今日もまた、世紀のスーパーバトル開幕だ!

 f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173159j:plain

宙マン「行くぞ、怪獣ササヒラー!」

ササヒラー「だ~か~ら~、私は“宇宙怪人”だってーの!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173234j:plain
激突、宙マン対ササヒラー!

落合さんたちが見守る中、巨大バトルのテンションは早くも最高潮に。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173308j:plain

じりじりと相手の隙を伺いながら間合いを取り……

真っ向からぶつかり、しのぎを削る両者のパワーと格闘技!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173400j:plain

両手を激しく打ち振り、チョップ攻撃を仕掛けるササヒラー。

それに怯まず、宙マンもまた果敢に相手の内懐へ飛びこんでいく。

宙マン「トゥアっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173446j:plain

宙マンのストレートキックが、宇宙怪人の脇腹にヒット!

さしものササヒラーも、これにはたまらずズズッと後退。

 

落合さん「(拍手しながら)今のは上手いですわ、お殿様!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173551j:plain

ビーコン「いえっふ~、このまま一気に押しまくるっスよ!」

宙マン「ああ、もちろんそうするつもりさ!」

 

ササヒラー「ひらららら……調子に、乗るなーッ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173728j:plain

ササヒラーの怒りそのもののように、勢いよく吐き出される破壊ガス!

宙マンはその全身にガスを浴びてしまい、そして……!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173803j:plain

「う、うわぁぁぁぁ……っ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430173848j:plain

ズ、ズーンっ!!

 

落合さん「ああっ、お殿様!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210429162343j:plain

ビーコン「シャクだけど……結構効いてるっスよ、今の攻撃!」

ピグモン「はわわわ、宙マン、負けちゃいや~んなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430174107j:plain

宙マン「(苦悶)うう……うっ!」

ササヒラー「(嘲笑)ひらひらぁ~、ざまァないな宙マン!

 銀河連邦の元・英雄も、現役じゃなけりゃ所詮こんなものさァ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430174232j:plain

「いいや、まだまだ……勝負は、これからさ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430174342j:plain

宙マン、パワー全開!

ササヒラーの破壊ガスを、ひらりとかわして大空へ。

 

ササヒラー「(驚愕)な……何とぉぉっ!?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430174443j:plain

宙マン「エイヤァァーっ!

 宙マン・ミラクル・キック!!

 f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210504200730j:plain

人呼んで、「電光石火の必殺技」。

エネルギーを集中させ、真っ赤に燃え上がった宙マンの足先が

ササヒラーの胸板を射るかのように炸裂!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210504201055j:plain

ササヒラー「ひら~り、ひらひら……こ、こ、こりゃタマラ~ンっ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

……だが、その時である!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502105501j:plain

ピカッ、ゴロゴロドドーンっ!


轟く雷鳴、きらめく稲妻!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502105710j:plain

まばゆいばかりのスパークとともに、千歳上空で実体化した巨体は

他でもない、空間跳躍で宇宙を駆け抜けてきた怪獣。

 

否、怪獣の中の大怪獣……怪獣魔王・イフであった!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502105755j:plain

ドっスぅぅーンっ!!

 f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502105910j:plain
イフ「おのれぇぇ……一度ならず二度までもやってくれたな、宙マン!

 だがこれしきの事で、怪獣軍団に勝ったと思うなよ……

 真の恐怖に震えおののくのは、これからなのだと知るがいい!」
f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502105942j:plain

イフ「ワシら怪獣軍団は、あくまでも地球を諦めぬ決意だ。

 これからも次から次へ、新しい怪獣を送りこみ

 必ずや地球をワシのものにしてみせる!

 よいか、覚えておけ宙マn……」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502110049j:plain

イフ「……って、あれっ?

 

宙マン「ふぅ~、これにて一件落着、っと!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426235759j:plain

落合さん「どうもお疲れ様でした、お殿様!

  まずは、お茶とお菓子で一服致しましょう♪」

ピグモン「はうはう~、おやつ、おやつの時間なの~♪」

ビーコン「やー、一服もいいっスけど、それよかオイラは落合さんと一発……」

 

 げ し っ !

 

落合さん「その先を口になさったら、本気で鉄拳制裁ですわよ!?」

ビーコン「……ひ~ん、制裁してから言わないで欲しいっス~(汗)」

宙マン「はっはっはっはっ」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427000131j:plain

「……あの~……。」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210511003954p:plain