遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

まぼろし怪獣ウー参上の巻

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北海道における「空の玄関口」……

国際空港を擁することで知られる、北海道千歳市

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本シリーズの舞台ともなっている、豊かな自然に囲まれた美しい街。

今、そんな千歳市の誰も知らない場所で、人知を超えた邪悪な意思とパワーが

密かに不気味な身じろぎを始めている。

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そして、その前兆は……

千歳市近辺の道路において続発する、自動車事故と言う形をとって顕れた!

 

 

 といったところで、一旦場面は変わって。

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こちらはお馴染み、千歳市ほんわか町5丁目の「宙マンハウス」。

宙マンファミリーの話題もまた、続発する自動車事故に関してのものだった。

 

宙マン「えっ、地球外の物質だって?」

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落合さん「えぇ、お殿様。

 道警の鑑識による調査の結果、事故を起こした車のエアコンには

 どれも地球外の物質が付着していたとのことですわ」

ピグモン「(震えて)はわわ、ピグちゃん怖いの~」

落合さん「それともう一つ、不審な点がございますのよ」

宙マン「……ほう?」

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落合さん「事故が起こった地域は、市内の××道路近辺に限定されており……」

ビーコン「ンでもって、事故ったドライバーたちは……

 みんな口を揃えて、「その日は霧が濃かった」って言ってるんスよね」

宙マン「この辺じゃ、霧なんてそう珍しくもないだろう」

ビーコン「その日がピーカン照りの快晴だったとしても、っスか?」

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落合さん「他は晴れておりますのに、××道路の一帯だけが濃霧だなんて……」

宙マン「ふむ、……こりゃ、想像以上にクサい一件かもしれないね」

 

で、こちらが問題の事故頻発区域……

千歳市苫小牧市とを結ぶ、千歳市・××道路の近辺。

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ゴゴゴゴ……グラグラグラグラッ!

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今、その××道路近辺の地表が、激しい揺れとともに割れ裂ける。

大地の裂け目から噴き上がった、異様な煙とともに姿を見せた者とは!?

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「うっう~、うっうぅ~っ!!」

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岩を砕いて現れたのは、全身が白く長い剛毛に覆われた異形。

怪獣軍団の一員、“喧嘩屋”とも“まぼろし怪獣”とも異名をとって恐れられる

名うての暴れん坊、大怪獣ウーである!

 

ウー「うっう~、やりましたぜ、魔王様!

 俺の体から噴き出す煙で、この辺一帯に自動車事故を引き起こす作戦……

 効果覿面、バカ当たりでさぁ!」

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イフ「よくやった、でかしたウーよ!

 噂が広まれば、誰もが事故を怖れて千歳行きを控えるようになり……

 人の往来が途絶えた千歳市は、たちまちのうちに孤立する」

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イフ「そうして皆が逃げ出し、ゴーストタウンと化した千歳を手中に収めることなど

 もはや赤子の手をひねるのも同然の容易いことだ。

 無人の街に前線基地を築きあげ、今度こそ地球を征服するのだ!」

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ウー「うっう~、楽しみですねぇ魔王様!

 そうとなりゃ、これからはもっとド派手にあちこちの道路へ……」

 

「はっはっはっはっ……

 おおっと、それは流石に悪ふざけが過ぎやしないかね!?」

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 ウー「(ぎょっとして)うっうー! だ、誰だっ!?」

 

不意に響いてきた凛たる声に、驚いて振り返るウー。

次の瞬間、華麗な空中回転とともに舞い降りてきたのは……もちろん!

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宙マン「トゥアーッ! 宙マン、参上!

 そんな無法な真似は、千歳では通らない……この私が通しはしない!」

ウー「うっう~、てめェ!……ここで邪魔なんぞさせるもんかィ!」

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宙マン「いいや、断固として邪魔させてもらう。

 私たちの愛する千歳を、ゴーストタウンなどにさせてたまるものか!」

ウー「ゴチャゴチャうるせぇ!……こうなりゃ腕づくだ、来いっ!」

宙マン「あぁ、そうさせてもらうッ!」

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全身に漲る怒りをパワーに変えて……

ファイティングポーズとともに、敢然と身構える宙マン。

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 お互いにじりじりと間合いを詰め……遂に激突!

今日もまた曇天の下で、世紀のスーパーバトルが幕を開けた。

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 「喧嘩屋」の異名に相応しく、猛然と張り手攻撃をかけてくるウー!

その猛攻に、怯むことなく真っ向から渡り合う宙マンである。

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宙マン対ウー、両者のパワーが拮抗。

香料たる千歳郊外の岩場が、むせ返るような戦いの熱気に包まれていく。

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ウー「うっう~、どうだ、コノヤロ、これでもか!」

宙マン「なんの、まだまだ!」

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いつ果てるともなく続く激闘。

そんな凄絶な渡り合いのさなか、好機を得た宙マンが跳躍する。

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宙マンの素早いジャンプキック!

鞭のように翻った右足の一閃が、突進してきたウーを逆に弾き飛ばす。

 

ウー「(悶絶)う、うっう~!?」

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宙マン「どうだ、参ったかね、私の勝ちだ!

 これに懲りたら、もうこんな悪事からは足を洗って……」

ウー「(急にガバッと顔を上げて)……と、思うじゃん!?

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おおっと、これは不意打ち!

一瞬生じた宙マンの気の緩みに乗じ、すかさずウーの吐き出した高圧ガスが

宙マンを直撃し、そのまま彼を吹っ飛ばして岩肌に叩きつけてしまう。

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宙マン「(呻き)ぐあぁぁぁぁ……っ!」

ウー「うっう~、このままお前の首の骨をへし折ってやるぜェ!」

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岩に叩きつけられたダメージで、なかなか立ち上がれないでいる宙マン。

そこへすかさず、毛むくじゃらの異形がのしかかってくる!

この荒々しさ、まさに「喧嘩屋ウー」の本領発揮といったところであろう。

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ウー「うっう~、これで終わりだぜ、宙マン!」

宙マン「(歯を食いしばり)なんの……負けて、たまるかッ!」

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残された気力を振り絞り、パワー全開の宙マン!

マウントポジションをとって逆転し、ウーにパンチの連打をお見舞いしていく。

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ウー「(たじたじとなり)ひぇぇ……こ、こりゃたまらんっ」

宙マン「まぼろし怪獣ウーよ、逃がさんぞ!」

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宙マンの右手から、素早く放たれるウェッジビーム。

ウーの毛むくじゃらのボディに炸裂し、激しい火花を散らせる。

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 ウー「(苦悶)ぐ、うっう~!?」

宙マン「ようし、今だ! 宙マン・リフター!!

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ウー「うっう~、やめて止めてやめて止めて……っぎゃあぁぁ~んっ!?」

やったぞ宙マン、大勝利!

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イフ「うぐぐぐっ……宙マンめが、またしても邪魔だてしおって!

 だが忘れるな、ワシらはあくまで地球を諦めない決意だ……

 この次こそは、必ずお前の息の根を止めてやるからな!」

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かくして、今回もまた宙マンの活躍により……

「喧嘩屋」こと大怪獣ウーは倒され、千歳の道路に平和と安全が戻った。

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落合さん「今日も大変にお見事でしたわね、お殿様!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、おつかれさまなの~」

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落合さん「事故続発の悪名を広め、千歳をゴーストタウン化させようだなんて……

 怪獣軍団も、なかなか怖ろしいことを思いついたものですわねぇ」

宙マン「あぁ、だからこそ……風評被害の源は、元から断っておかなくっちゃね」

ビーコン「でも、それもアニキのおかげで万事解決っス。

 これでまたみんな、安心して××道路を走れるようになったっスよ」

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ビーコン「てなわけで、オイラも元気に夜の熱愛モードまっしぐら!

 フルスロットル全開で、落合さんのおっぱいめがけて突撃っス~☆」

 

む に ゅ ん 、 ふ に ふ に っ

 

落合さん「(赤面)……きゃ、きゃあああああっ!?」

 げ し っ !

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落合さん「ねーい、ドサクサ紛れになんてことをっ!(怒)」

ビーコン「どひ~っ、どちらさんもトバし過ぎにご注意っスぅぅ~」

宙マン「はっはっはっはっ」

 

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平和を愛する、心優しいナイスガイ……

宙マンのいる限り、怪獣軍団の好きにはさせぬ。

さて、次回はどんな活躍を見せてくれるかな?