1977~80年にかけて展開され、マニア向けファンダムの台頭や再放送などによる
“第三次怪獣(リバイバル)ブーム”の盛り上がりにも一役買ってくれた傑作玩具、
ポピーの「キングザウルスシリーズ」。
そのラインナップのうちの一体、『ウルトラマンタロウ』第24~25話にて登場した
“宇宙大怪獣・ムルロア”に関しましては、去る2011年4月の時点において
一度リペイントを施し、その時はそれなりに満足していたのですが……
この度また、いつもの「気まぐれの虫」がムズムズ蠢き出してしまいましたので
本ソフビにも再度のリペイントを施すことと致します。
で、塗りあがりましたのがコチラ!
前回の塗装の時点で、劇中に即した形での「色の塗り分け」はしていたものの……
今になって改めてみると、ただそれだけで息切れ&力尽きてしまった感も否めない
ムルロアソフビのリペイント。
ですので、そんな前回の塗装の上に、更にしつこく(笑)筆を重ねていく事によって
より怪獣らしい複雑な奥行きとコクのある色彩にしていきつつ、各部の塗り分けが
お互いに自己主張しあい、ケンカしている面も否めなかった全体のカラーリングを
もう少し相互に調和させ、落ち着かせてやろうと言うのが、今回の再塗装における
個人的な大命題であります。
その目的達成のため、塗料にはその都度タバコライオンを混ぜいれて艶を落とし
同時にドライブラシの回数も前回より多めにすることで、より複雑な色彩面での
奥行きやグラデーションが出てくるようにしてみました。
そして赤、銀、緑系グレー……と言った、身体各部の塗り分けにおける色同士を
よりしっくりと相互に馴染ませ、ケンカしないよう落ち着かせるという意味において
油絵の具を用いたウォッシングは、もはや欠かせぬ必須の工程です。
以上、今回は「キングザウルス」版ムルロアの再リペイントの巻でした。
前の塗りと新しい塗りの相乗効果で、自然と色全体の深みは出てくるものですので
一度塗ったソフビであっても億さず、その上からどんどん塗り足していったりしますと
きっと良いコト、あるんじゃないでしょうか(笑)。