四人のサイボーグ戦士を乗せて縦横に空を駆け、敵の猛攻にも怯まぬ巨体。
と、言うわけで……
1977年の『ジャッカー電撃隊』本放映当時に、メインスポンサーのポピーから
「ポピニカ」レーベルでリリースされたスカイエース。
猛禽を思わせる機首のルックスは、前作『ゴレンジャー』のバリドリーンの印象を
踏襲しているものの、硬質のハイブロウさを意識した作品世界のイメージに併せて
より現実的リアル感のあるデザインに仕上げられた本機の魅力は、掌の上に乗る
コンパクトサイズのポピニカにおいても、映像作品におけるプロップに忠実な形で
より精密に再現されており、流麗なシルエットの美しさがまず目を引きます。
劇中のスカイエース同様、翼にジョイントが設けられており、収納時の形態から
発進時に大きく翼を広げた形態への移行を再現して楽しめます――
とりわけ機体後部の主翼が、ジョイント&パーツの効用によってダイナミックに
連動しながら可変していく様は、まさしく感動的なギミックの妙味です。
機体前部が開いて飛び出す“スカイハンド”や、本機の胴体部に収納されている
“スカイコンテナ”の連結・分離機構など、コンパクトサイズの中に盛りこまれた
ギミックの密度の濃さは実に心地よい遊び応えで、この時期まさに我が国における
キャラクター玩具市場の頂点に上り詰めていたポピー(現・バンダイ)開発スタッフの
イケイケな熱気と鼻息の荒さまでもが伝わってくるかのようです(笑)。
更にスカイコンテナに収納可能な「小物」として、ミニサイズのジャッカーマシンと
ジャックタンクまでもが付属してくるこだわりっぷりも嬉しい限り。
今の目で見れば未塗装状態なのが寂しく思えるかもしれませんが、1977年当時の
本邦玩具業界に、そこまでを求めるのは流石に酷と言うものでしょう。
以上、簡単ながら「ポピニカ」版スカイエースのご紹介の巻でした。
小サイズの中に凝縮されたギミックの遊び応えと、プロポーションの美しさ……
貴方が『ジャッカー』ファンならば、決して入手の損はない1977年の逸品です。