謎のGOD機関に戦いを挑むXライダー・神敬介の前に立ちはだかった強敵……
自らの独断で怪人や戦闘工作員らを処罰する権限を与えられた監視者にして、
ギリシャ神話の太陽神・アポロンの魂をその身に宿した悪の戦士。
Xライダーをして「偉大なる好敵手」と呼ばせしめた、宿命のライバル――
GOD秘密警察・第一室長、その名はアポロガイスト!
と、言うわけで……
インターネットの“魂ウェブ商店”完全予約限定と言う形でのリリースとなった
『仮面ライダーX』登場の魅力的ライバル、アポロガイストのフィギュアーツです。
で、我が家に商品が到着したからには、何はなくともさっそく開封。
怪人たちさえ怖れる、冷徹にして残忍な秘密警察第一室長殿とのご対面です。
シンプル・イズ・ベストを正に体現したかのような、デザインラインのスマートさが
それまでの仮面ライダー・シリーズには存在しなかった「悪の好敵手」としての
ヒーローの対極に位置する、カッコいいワルとしての存在感を強烈にアピールして
少なからぬライダーファンの心を鷲掴みにしてくれたアポロガイスト。
そのデザイン&造形のシンプルな美しさを、見事に再現して余りあるばかりでなく
可動ボディとしての素体として、先に一般リリースされたショッカー戦闘員のそれを
流用・踏襲していながらも、そのショッカー戦闘員において不満の残った足首周りの
可動機構に改良が施され、元の戦闘員フィギュアーツとは比べ物にならないほど
立たせやすく、遊びやすくなっているのは素直に有難く、感動モノです。
願わくば今後リリースされるショッカー戦闘員フィギュアーツのバリエーションでも
是非、このアポロガイストにおける足首関節の改良を反映していって欲しいトコロ。
マントは一体成型の非可動式ではありますが、軟質樹脂ゆえさほど可動を妨げず
また劇中でのアポロガイストの戦闘スタイルが、徒手空拳による殴りあいよりむしろ
間合いをとっての射撃を主としたものでしたので、特に不満はありません。
もちろん元々の可動性能が(足首を除いて)優秀だったショッカー戦闘員ボディの
優れた特徴をそのまま受け継ぎ、またアポロガイスト自身もすっきりとシンプルな
シルエットを有している故に、様々なアクションポーズも無理なく決められます。
そして、単体での遊びもさることながら、フィギュアーツ版アポロガイストによる
遊びのテンションがもっとも高まるのは、やはりフィギュアーツ・レーベルにおける
既発売アイテム、宿命のライバルたるXライダーと絡めた時でありましょう。
ショッカー戦闘員ボディをベースにしている分だけ、Xライダーより一回り背が高く
そこのところで違和感を覚える方もいらっしゃるとは思いますが、それでもやはり
こうした可動玩具の常で、派手なポージングをとらせ、脳内補完の力も借りれば
そんな両商品の身長差さえ、大したデメリットにはなりえません。
いやー、我ながらつくづくチョロいユーザーだと思いますです、ハイ――
でもいいんです、だってこんなに楽しいんですもの(笑)。
以上、簡単ながらフィギュアーツ版アポロガイストのご紹介の巻でした。
往年の変身ブーム黄金時代を牽引した「昭和の仮面ライダー・シリーズ」における
悪役・怪人キャラからチョイスされてのフィギュアーツ化として、当初の期待以上に
素晴らしい完成度のアイテムとなり、大いに魅了させられてしまった本品。
これだけ出来がよいとやはり、彼以外の幹部・怪人キャラのフィギュアーツ化にも
大いに期待してしまうのはむしろ当然の人情ではなかろうか、と(笑)。