テレビの変身ヒーロー番組やロボットアニメなどの圧倒的な興隆に押されて
児童向け映画としての道を選ぶことを余儀なくされ、次第に先細っていった
1970年代のゴジラ映画が、その最後に見せた輝き……
全身をメカニックの装甲に包んだスーパーロボット、メカゴジラの雄姿が
初めて銀幕上に躍った、1974年公開の映画『ゴジラ対メカゴジラ』における
佐藤勝氏の劇伴“メカゴジラのテーマ”をベースにしたイメージ・ソングです。
まずはひと言……
曲のタイトルに騙されるな(笑)!!
一応「メカゴジラをやっつけろ」と題されてはおりますものの、実際の内容は
大宇宙ブラックホール第三惑星人の科学力によって建造された怪獣型ロボット、
“凄くて、強くて、憎い奴”であるメカゴジラの威容とパワーをひたすら謳いあげた
事実上の“メカゴジラたたえうた”(爆笑)。
1971年公開『ゴジラ対ヘドラ』主題歌である「ヘドラをやっつけろ」にはまだ見られた
“歌詞の最後で申し訳程度にゴジラを応援して、映画の主役が誰かをアピールする”
そんな殊勝な姿勢さえ完全に放棄しちゃってます(笑)。
パンチの効きまくった、佐藤勝氏ならではの超好戦的サウンドのインパクトと
ボーカルをとるベルベラ・リーン氏のホンワカした歌唱の、ミスマッチなようで
聞いているうちミョーな味わいが出てくる「組み合わせの妙」というやつも含めて
長いゴジラ史を語る上では、絶対に忘れたくないナンバーです。