遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

Queen of Swords(剣と女王)

1982~84年にかけてオンエアされていた、一連の「サントリーローヤル」関連CMは

そのセンスの良い映像&編集感覚とナレーション、そして音楽の相乗効果によって

得も言われぬ幻想的な空気をその僅かな時間の中に醸成し、大人ばかりではなく

当時はまだ飲酒できる年齢ではなかった小学生時代のワタクシさえも惹きつけて

大いに「酔わせて」くれたものです――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211215030423j:plain

またその当時、同時期の『宇宙刑事』シリーズが、毎週毎週トンがった映像感覚で

夢とも幻ともつかない不思議な映像世界を垣間見せてくれていて、ワタクシは当然

そっちにも夢中になってたもんで、余計すんなり入りやすかったんでしょうね~。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211215030445j:plain

そんなサントリーCMの一連において、詩人アルチュール・ランボーを題材にして

当時の製作スタッフ陣が先鋭的な映像感覚をフルに発揮してアソびにアソびまくった

所謂“ランボー編”のCMに流れる音楽がこちら。


マーク・ゴールデンバーグ氏のスコアによる本曲は、最初からサントリーローヤルの

CM使用を前提として書きおろされたタイアップ楽曲ではありますが、その格調高く

幻想的なムードの横溢する完成度の高さは、独立したインスト・ナンバーとしても

じゅうぶん以上に鑑賞に耐えうる素晴らしい出来栄え――

 

今夜はこの一曲を、氏のオリジナル・アルバム「鞄を持った男」に収録された

ニューアレンジ・バージョンにてのご紹介です。


“……その詩人は、

 底知れぬ渇きを抱えて放浪を繰り返した。

 限りない無邪気さから生まれた詩(うた)。

 世界中の詩人たちが蒼ざめたその頃、彼は砂漠の商人。

 「詩なんかより旨い酒を」などと仰る。

 永遠の詩人、ランボー

 ……あんな男、ちょっといない。”

(『サントリーローヤル』CM・ランボー編ナレーション)