棚からボタ餅状態で、唐突に訪れたビンテージ玩具とのお戯れタイム。
今の目で見れば、プロポーション的にもギミック的にも厳しい面はあるものの
ただショーウィンドー越しに眺めるばかりではなく、直に触れて遊ぶことによる
何ともいえないワクワク感は、やはり何者にも代え難いものがあります。
と言うわけで、今回は……
DXバトルシャークとの「コンビネーション」によってワイドに遊べるコンセプトが
大いに受けた1979年のヒット商品、ポピー「超合金」版BFロボのご紹介です。
なにぶん古い玩具ですので、左のチェーンクラッシャー(鎖)が紛失していますが
それ以外のパーツに関してはひととおりが揃い、またその状態も比較的良好なのは
遊びのテンションを上げるうえで地味に有難い要素です(笑)。
関節可動はさほど重視されていなかった「超合金」ロボット玩具の例に漏れず、
このバトルフィーバーロボもポージング性能についてはさほどの事もありませんが
亜鉛合金をふんだんに用いたその触感と重量感、加えて全身に内蔵されている
スプリング・ギミックの楽しさは、それを補って余りあるものがあります。
背中のボタンによって胸のハッチが開き、それによって中からBF隊員の操縦席が
ポーンと機外に射出(笑)されたり、本編では未使用の武装であるミサイル砲が
両足のふくらはぎ部からせり出してくるのも楽しい限り。
また首の横軸可動がない分、頭部からボディにかけてのスプリング・ギミックにて
角そのものをミサイルとして発射することが可能。
この「クロスターン(設定名)」は、前年の『スパイダーマン』に登場した巨大ロボ・
レオパルドンの武器“アークターン”が多分に意識されているようです。
そして、本商品における最大のセールスポイントと言えばやはり……
「超合金」ブランドのロボットたちの中でも、その豊富さでは他の追随を許さない
バラエティ豊かな同梱オプション武装の数々!
この通り、DXバトルシャークの武器庫にその全てを収納可能なのはもちろん……
好みに応じてそれらの武器をロボの手に持たせ、様々な武装状態を楽しめる仕様は
TVシリーズの劇中特撮演出のイメージそのまんま、という以前に、玩具として
素直に楽しく、ワクワクさせられるもので、この時期のロボット玩具には珍しく
合体も変形もしないシンプルなものでありながら、それを全くデメリットとして
感じさせないだけの豊かなプレイバリューに満ち満ちています。
今回この逸品を弄る好機に恵まれ、改めて確信させられました。
こりゃあ、売れるはずです!!
以上、簡単ながら「超合金」バトルフィーバーロボのご紹介の巻でした。
ラストはこんな感じで、「超合金魂」版ロボとのツーショットなど――
「魂」版が劇中スーツのイメージを再現したものならば、さしずめ「超合金」版は
発進・飛行シーンで多用された特撮用の“飛び人形”の印象でしょうか?