思いかげない「出会い」って、あるもんなんですねぇ――
そう、それがこれ!
1979年当時のちびっ子たちにとっては、タカラの「だっこちゃんマーク」ともども
高品質を約束してくれるものだった安心と信頼の赤マーク……
ポピーの「ポピニカ」シリーズ版“バトルフィーバーJ・バトルシャーク”です。
なんせ40余年前の貴重なヴィンテージ・アイテムであるだけに、未開封の品を
この手で開封してしまうのは、初デートの時なみに(笑)心臓が高鳴ったのですが
そこはそれ「おもちゃがあるなら遊びたい!」という子どもじみた欲求の発露により
一気に自制心が押し切られてしまいました(笑)。
てなわけでガバチョと開封、ポピニカ版バトルシャーク。
プロポーション的に破綻のない、SF艦船メカとしての説得力に満ちたデザインの
今日に通じる説得力とかっこよさ、そして実際の映像におけるプロップのイメージを
しっかり再現してみせた精度の高さ……
そして何より「ポピニカ」だけあって、ダイキャスト・パーツをふんだんに使用した
ずっしりとした重み、金属のひんやりした手触りが、メカニックの確かな実存を
その「触感」によって雄弁にユーザーサイドへと伝えてきます。
もちろん1977年あたりから目に見えて顕著になっていた、ポピニカ&超合金の
精密志向&ギミック志向を継承するかたちで、ポピニカ・バトルシャークもまた
開発陣の執念さえ感じさせるギミックの宝庫となっていて、小サイズながらも
実に濃厚な「遊び応えのコク」に満ち満ちています。
ただ本品の場合、別パーツとなっている艦橋パーツが緩く、かなり外れやすいので
開封の際にはジョイントの間に、小さく切ったビニールなどのスペーサーを噛ませて
外れにくくしておくと、よりストレスなく遊べるかと思います――
また同時に、この艦橋パーツをはじめとして、一部パーツにかけられた銀メッキが
かなり皮膜が弱く、剥がれやすかったりしますので、事前に光沢スーパークリアーを
それらの箇所にスプレーして、メッキ面を保護しておくのもベターかと。
さて、バトルシャーク最大のウリである「コンビネーションシステム」……
すなわち艦内に収納したバトルフィーバーロボとの連動は、このポピニカでも
DX版同様、ばっちり再現可能。
で、そのために本商品にはバトルフィーバーロボも付属してくるわけなのですが
このBFロボが、せいぜい7cmかそこらのミニサイズながらも結構な凝り具合で
両肩と頭が可動して、必要最低限のポーズがとれるのは勿論……
そんなミニBFロボに持たせることが可能な武器が(しかもメッキ処理済!)
三種類も付属して、さらに劇中同様バトルシャーク内部に収納可能ときては
そのこだわりっぷりに思わず「当時の開発陣、バカじゃないのか!」という
心からの賛辞を贈らずにはいられません(笑)――
正直このプレイバリューは、1979年当時の玩具ならではのややルーズな塗装を
補って余りあるほどの素晴らしいものだと思います。
そしてプレイバリューと言えば、大型サイズの迫力がウリの「DX」版にはない
ポピニカ版ならではのアドヴァンテージ要素として、劇中でもメイン武装として
多用された、艦首“ナバロン砲”の発射ギミックも忘れるわけにはいきません。
このナバロン砲、艦体前部のウィングが発射のためのスイッチになっておりまして
そんな意外性もまた、ギミック派のハートを心地よく擽ってくれます。
以上、簡単ながら「ポピニカ」版バトルシャークのご紹介の巻でした。
小サイズにぎゅっと凝縮された、楽しい遊び応えと重量感、そしてリアルさ……
貴方が「バトルフィーバー」ファンであるならば、たとえそれが中古品であろうとも
マストバイ・マストゲットを心からお勧めしたい逸品です。