今や「掘り出し物」なんて、あらかた発掘し尽くされてどこにも残っていない……
……と思いきや、忘れたころに思いがけない「出会い」の妙があったりするもんで
オタ買い物はまったくもってやめられません(笑)。
と言うわけでコレが、過日の札幌行きの際の「良き出会い」の品。
“ゴジラ復活”をひとつのキーワードに、日本の特撮映像作品への再評価の機運が
ふつふつと盛り上がりを見せつつあった1983年と言う時代の流れに乗り遅れまいと
模型メーカーの日東科学(ニットー)が『ウルトラ超伝説』の版権を取得・リリースした
『アンドロメロス』シリーズ登場キャラクターの実に貴重な立体化アイテムのひとつ、
全宇宙征服を狙うグア軍団の誇る“怪獣戦艦・ギエロニア”のプラモデルです。
かの『ウルトラセブン』全話中でも屈指の名怪獣として人気の高いギエロン星獣を
モデルとしてメカニック・ロボット化してみせたデザインアレンジの面白さと秀逸さ、
しかもそれが身長40メートル大のウルトラマンさえ豆粒のように見せてしまうほど
超巨大なサイズ(1313m!!)の宇宙戦艦であると言う発想の野放図さによって
少々マイナーながらもそのインパクトは鮮烈そのものなギエロニア。
パーツ分割自体は、現在のプラモデルから見ればかなり牧歌的……と言いますか
かなりざっくりとしているのですが、それでも「ギエロニアの立体アイテム」としての
プロポーションや形状把握の的確さ、シャープなモールドの美しさ、仮り組みの際に
セロテープすら必要としないほどのパーツの合いのよさ……
本放送当時は関東ローカルのミニ番組だった『アンドロメロス』の模型ということで
何かと軽視されがちなアイテムではあるのですが、その内容の充実と出来の良さは
決して疎かな設計思想に基づいた、嘲笑の対象たりえるプラモではないと言う事も
一『アンドロ』ファンとして、声を大にして断言したいと思います。
と言うわけで、まずはさっくり組み上げてみましたギエロニア。
ここから更に、色を塗って仕上げたいと思っているのですが……
なにぶん古いキットですので、塗装中に壊さないよう慎重にいこうと思います。