せんだっての札幌行きの際に入手した、思わぬお値打ち物……
今から40余年(!)前の1983年に、日東科学(ニットー)からリリースされていた
『アンドロメロス』登場、“怪獣戦艦・ギエロニア”のプラモデル。
年少のユーザーが手に取るアイテムであることを考慮に入れてか、パーツ総数は
必要最小限に抑えこまれていたこのギエロニアですので、組立て作業そのものも
特に思い悩むことなく、サクサクッとスムーズに終了。
このあと合わせ目消しなどのこまごました作業を、ちまちまと済ませ……
残るは個人的に一番楽しい工程、塗装を残すのみとなりました。
で、塗りあがりましたのがコチラ!
先日の記事においても書きましたが、『アンドロメロス』の登場キャラということで
全ウルトラ怪獣の中でもややマイナーな印象は拭えず、酷いときにはそれを理由に
不当に低く見られたり、嘲笑交じりで語られることさえあったりする模型なのですが
スタイル再現度の的確さやディティールの精密さ、モールドやエッジのシャープさ、
要接着剤キットであるにもかかわらず、セロテープなしで仮り組みが出来てしまう
パーツ同士の合いのよさなどと言った美点は、同時期のガンプラ以上のクオリティで
この技術力の高さがあったればこそ、ニットーの「SF3Dオリジナル」プラモデルは
今なお伝説的に語り継がれる名作たりえたのだ、と改めて実感させられます。
そんな素性の良い好キットだけに、特に弄りはせずストレートに組み上げるだけでも
大きな満足感が得られるのではないかな、と思います。
さて、このギエロニアの場合……
かの『スター・ウォーズ』以後に生まれたキャラクターであるだけに、その影響を
やはり如実に受け、全身の塗装においてもややクドいくらいのウェザリング処理が
まんべんなく施されていたりするメカニック怪獣ですし、『アンドロ』直撃世代的には
正しくそのクドさこそが魅力だったりもしていますので、このキットを塗装する際も
「自重」の二文字は綺麗さっぱり忘れ、大好きなドライブラシを駆使するかたちで
もうガッシガシに汚し塗りしちゃいました(笑)。
そして仕上げは、油絵の具によるウォッシングと黒のパステル粉によるスス汚し、
作業のオーラスとして吹き付ける艶消しスーパークリアーと言ういつもの手順。
油絵の具を用いたウォッシングに関しましては、うっかり量を多く塗り付けすぎて
プラ素材を割らないよう、いつも以上の慎重さで作業を進めました――
何せガンプラと違い、絶版キットは破損すると容易に代えがきかないもんで(笑)。
以上、今回はニットーのプラモ版・ギエロニア完成のご報告の巻でした。
ウン10年以上前のキットながら、その素性の良さに惚れ惚れさせられる本シリーズ……
こうなるとやはり、同シリーズで販売されていたキングジョーグやベムズン(これはミニサイズ)も
併せて入手し、組み上げて怪獣戦艦の揃い踏み、といきたいトコロ。
……でも絶版キットだけに、果たしてその日はいつになることやら(苦笑)!