ただ単にヒーローの玩具のみを販売して、それでよしとするのではなく……
ヒーローをサポートする仲間やメカニック、ヒーローに対する悪役キャラクターも
満遍なく商品化して、「玩具によるSFワールドの世界観構築」を実現できるのが
タカラ(現・タカラトミー)製オリジナルSF玩具ならではの大きな魅力。
その辺りはとりも直さず、「お友達がいて、パパがいて、ママがいて……」という
女の子向け玩具における商品展開のノウハウを豊富に有するタカラならではで
結果として「タカラSFランド」商品においては、主人公サイドと拮抗しうるほどに
格好よく、存在感のある悪役キャラクター・トイが続出することとなりました。
今回ひさびさに箱の中から「発掘」してきたのも、そんな傑作悪役トイのひとつ。
ミクロマンの宿敵・アクロイヤー側の大型兵器として商品化され、その存在感と
威圧感によって多くのファンに衝撃を与えた“メカアクロイヤー”……
商品デフォルト状態ではキャタピラ走行の戦車状になっているその下半身パーツを
別売の“ジャイアントアクロイヤー”脚部こと「アクロカノン」へ換装した二足歩行形態、
故・森藤よしひろ氏の『ミクロマン』コミックでもパワフルな大暴れを見せてくれた
通称“合体アクロイヤー”です。
ヒーローたるミクロマン側に負けずとも劣らぬ、ヒロイックささえ感じさせるほどの
デザインのスマート&ハイセンスな洗練が衝撃的だったアクロイヤー巨大メカ。
現在の目で見ると、ポージング性能その他はいささか牧歌的にも映るのですが
それでも1977年という「あの時代」において、他のどのメーカーも踏み切れなかった
「スマートで格好いい、敵側大型メカの商品化」をいち早く実現した『ミクロマン』の
商品展開コンセプトの先進性は、今なお光り輝いて見えます――
……というのは、いささかミクロ者としての勝手な感慨に過ぎますでしょうか?
そんな、個人的には思い入れいっぱいの合体アクロイヤー玩具。
今回はいつもの調子での画像加工を施すことにより、森藤版コミックを読んだ際の
「あの時の衝撃」を、少しでも追体験してみたいな~などと思ったのですが……
はてさて、こたびの首尾は如何でしたでしょうか。
以上、簡単ながら「合体アクロイヤー」玩具の記念撮影の巻でした~。