江戸幕府末期に、当時の江戸幕府が所有していた洋式の軍艦(蒸気船)であり
幕府の船としては初めての太平洋横断を成し遂げたことで知られる咸臨丸。
その後、幕府から明治政府に接収された後は、「開拓使」の輸送船として活躍し
北海道開拓の一翼を担って活躍するも、1871(明治4)年に北海道木古内町の
幕末から維新の激動期を駆け抜けた、その数奇な生涯に幕を降ろしました。
そんな咸臨丸が今も眠る、木古内町サラキ岬の海の底。
現在そのサラキ岬は、地元の「咸臨丸とサラキ岬に夢見る会」が中心となって、
咸臨丸モニュメントなどが設置されたほか、咸臨丸の故郷・オランダをイメージした
チューリップ花壇などが整備され、町の観光スポットにもなっています。
遥かなる時を超え、現代に蘇った咸臨丸。
ひときわ目を引くそのモニュメントは、かつての函連絡船・初代「十和田丸」の
救命ボートを改造したもので、2007年4月に設置。
過ぎ去りし時代のよすがを、現在進行形で私たちに伝え続けてくれています。