この漁川上流をずーっと遡っていきますと、豊かな自然環境の美しさに恵まれた
恵庭渓谷へと辿り着きます。
市街地から続くその道は、かつて山林から木材を運び出した森林鉄道跡と重なり
ナラ、ハンノキ、カシワなどの木々が豊かに生い茂る原生林には、そんな森と川の
豊かな恵みゆえに生まれた、三つの美しくも神秘的な滝があるのです。
そんな恵庭渓谷の名勝・三つの滝のひとつである“ラルマナイの滝”。
今回は、桜高生徒会長の真鍋和さんをエスコートさせて頂きました(笑)。
駐車公園に車を停め……
順路の矢印に従って、いざ、“ラルマナイの滝”見物へ。
五月とは言え、未だあっちこっちに雪が溶け残っていて肌寒かったりするものの
その自然環境の豊かさは、この写真でも充分にお察し頂けるかと思います。
これだけの森があればこそ、豊かで綺麗な水にも恵まれていて……
そして、そんな水の恵みが、これから訪れる天然の芸術をも生んだのです。
と言うわけで、こちらがその“ラルマナイの滝”!
ちなみに「ラルマナイ」とはアイヌ語で“水無し沢”を意味し、沢の両側が切り立ち、
急流で滝になっているところからこの名がついた、とのことです。
鬱蒼と生い茂る原生林を切り裂くかのように、清冽な水が激しい飛沫を上げながら
流れ落ちていく様は、周囲の原生林の威容とも相まって、さながら日本庭園のごとき
ひとつの完成された「美」のありようを私たちの目の前に提示してくれます。
滝にかかる橋からは、こんな感じで……
川底に続いている溶岩の板状節理や、かつてここに存在していた鉄道線路の跡など
これまた「ラルマナイならでは」の独特な光景を、ほのかに漂う苔の香りとともに
しみじみと堪能することができます。
また、今は春先だけあって、木々の葉の彩りに関しては正直寂しいものがありますが
その代わり、雪解けによって増水し、激流となった今、まさにこの時期ならではの
「滝の水」そのものの、押し寄せてくる迫力は実に絶品です!
と言うわけで、今回は恵庭の「ラルマナイの滝」へお出かけの巻でした。
木々の葉が活き活きと生い茂る夏場や、それらの葉が一斉に美しく色づいていく秋は
それらとの相乗効果で、また別の味わい深い装いを見せてくれるラルマナイ……
機会があれば是非、改めてそれらの季節にもここを訪れておきたいもんですね~。