求めやすい廉価と、リアル頭身の関節フル可動フィギュアと言う二つの要素を
見事に同居させてみせた“SHODO(掌動)”シリーズ。
去る2016年リリースの「掌動ウルトラマン」ラインナップの中にも加えられた
もはやウルトラファンには説明不要の人気者……
“宇宙ロボット・キングジョー”君を、今回はリペイントしてみたいと思います。
で、塗りあがりましたのがコチラ!
劇中のイメージをよく捉え、なおかつ関節可動性能までも設けられているという
造形・構造ともに100点満点に近いこのアイテムではありますが、残念ながら
当時500円(税抜)と言う廉価の中に開発費用を収めなくてはならない限界からか
塗装の省略が著しく、プラスチックの成形色とも相まって、ややチープで軽く見え
その点で損をしている部分はどうしても否めないかな、とも思えます。
そんなわけで、そんプラスチック質感の「生っぽさ」と「軽さ」から脱することを
主眼に据えながら作業を進めて参ります。
成形色を基調として、それよりも若干明るめに調色したメタリック・カラーによって
全体にドライブラシを何段階かに分けて施し、同時に筆で各部を塗り分け。
ラッカー系によるそれらの作業が終わったところで、ペトロールで溶いた油絵具で
スミ入れも兼ねたウォッシングを施してやりますと、全体の色調がしっくり落ち着き
また、視覚的な印象も一気にキリリと引き締まってきます。
てな感じで、「掌動」版キングジョーのお手軽お色直しの巻でした。
人間型のウルトラマンや宇宙人たちと違い、明らかに動かし辛いデザインであろう
全身縫いぐるみの怪獣やロボットを、その劇中でのイメージを決して損なうことなく
可能な限りの可動機構との両立を図った「掌動」版キングジョーの出来栄えには、
ゼットンともども本当に驚かされてしまいます――
だからこそ、ここからどこまで行けるのかと言う「その先」が凄く見てみたい。
「掌動」の志を継ぐ「超動ウルトラマン」、今後の商品展開にも期待していまーす!