遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

『ウルトラマンデッカー』4話、見ました!

宇宙球体・スフィアのバリヤーによって閉ざされ、地球から宇宙へ飛び出すことも

あるいはあその逆もかなわないと言う、かつてない閉塞的状況へと追い込まれた

ウルトラマンデッカー』の世界観における地球の状況……

そんな基本設定なればこそ、スフィアによって劇的に変貌した地球周辺の状況下で

日々の暮らしを営む「GUTS-SELECT以外の」様々な人々の描写がなければ嘘ですし

それがあるからこそ、未来を信じて戦うカナタたち新生GUTS-SELECTの戦いぶりにも

ただ通り一遍ではない厚みと説得力が生まれてこようと言うもので。

 

と言うわけで、それまでの1~3話がそうであったように、本日オンエアの第4話でも

そんな「劇中でやっておくべき、やっておかねばやらないこと」を、地に足をつけて

しっかりと確実に・堅実に描写してくれて好印象の『デッカー』。

ウルトラマンデッカー ウルトラ怪獣シリーズ 65 ベムラー

冒頭、その登場がアナウンスされていなかっただけに嬉しいサプライズだった

ベムラー&シャプレー星人(訓練用のシミュレーション映像でしたが)の登場に

心地良く驚かされつつ、その訓練での失敗でカナタが煩悶する物語展開でなく

あくまでもユノハナ温泉で起こった怪事件とGUTS-SELECTの対処の姿に

物語の中心軸を絞りこみ、その中で「スフィアの事件のせいで温泉のお湯が出ず

すっかりさびれてしまった町」の現状に悩み、それでも明るく希望を捨てない

町長さん(演じるは堀内正美氏!)はじめユノハナ町役場の皆さんのコミカルな姿が

絶妙なアクセントとなって、希望を捨てない人々のフロンティア・スピリットを

分かりやすく、重くなり過ぎず視聴者に例示してくれているのがまず好印象。

ウルトラマンデッカー ウルトラ怪獣シリーズ 177 モンスアーガー

で、今回の騒動の根源……

ウルトラマンダイナ』以来24年ぶり、新スーツで久々の復活を遂げ

お茶の間に殴り込みをかけてくれた破壊獣・モンスアーガー君。

頭部のクリスタル状が急所である、と言う設定は『ダイナ」譲りながらも

そこへの攻撃に対する防御もぬかりなくて、容易に攻略を許してくれない。

 

そんな「一筋縄ではいかない難敵」なればこそ、それに挑むGUTS-SELECTの

視力を尽くした戦いも、彼自身の魅力も大いに引き立とうというもので……

 

その事態が「メラニー遊星から「商品」のデモンストレーションのために

地球へ送り込まれてきたと思しき、文明破壊のための生態兵器」と言うのが

ショッピング番組調の古代宇宙語翻訳のアナウンスの呑気な口調ともども

実に人を食っていて楽しかったですね。

ウルトラマンデッカー ウルトラ怪獣シリーズ 175 電脳友機ハネジロー(HANE2)

そして前回「ハネジロー」と言う愛称をつけられたAIユニット・HANE2と

主人公のカナタとが、早くも迷コンビの予感を垣間見せてくれるのが

何と言っても本話の楽しい見どころにして聞きどころ。

 

前回カナタに「敬語禁止」を仰せつかって以来、むしろ砕け過ぎなくらいに

フランック&ラフな口調で彼に接する様、そのデコボコバディっぷりが

今後の関係性の成熟をも含め、快調なテンポで本当に楽しくて。

 

また、それがあるからこそ……

ガッツファルコンとガッツホークの合体形態「GUTSグリフォン」の

ドッキング成功&初披露にも、モンスアーガー攻略成功の高揚感ともども

通り一遍のものではない輝きが生まれてくるんですよね。

ウルトラマンデッカー DXガッツホーク

と、現時点ではただもう褒めちぎるしかない『デッカー』。

素直にそう思える作品との出会いって、かなりのレアなケースであるだけに

それが本当に嬉しかったりする一ウルトラファンでした、まる(笑)。