遊びをせんとや生まれけり

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美しき塩味の記憶

「北海道四大ラーメン」の一角を成す函館ラーメン……

その持ち味は何と言っても、丼の底まで見えるほどのすっきりした透明度を誇り

かつ、それだけにごまかしが効かないアッサリした塩スープ。

そんな函館塩ラーメンを求めて、過日の旅行の際に飛び込んだのが

函館朝市の目と鼻の先にある「星龍軒(せいりゅうけん)」さん。

数あるメニューの中でも、ダントツ人気はやはり塩ラーメンとのことでした。

……と、過去形で語らざるを得ないのが本当に残念なのですが(ほろり)。

僕も勿論、塩ラーメンを注文して待つこと数分――

出てきたラーメンはかくのごとき、美しいほどのスープの透明度!

下処理を丁寧に施した豚骨を味のベースに野菜を加え、決して沸騰させることなく

最低4時間をかけてじっくり取ったと言うスープ……

その丁寧な仕事に見合うスープの透明度と、反比例するがごとき芳醇さ。

あっさりした上品さに加え豊かなコクが舌の上でたなびき、

ストレート細麺との相性も抜群。

 

加えてここではのワンポイントとして、具材に加えられたミツバが

絶妙のアクセントとなって、味全体の輪郭を引き締めてもくれます。

ほんとうに……本当に美味しい一杯でした。

今はなき函館の名店と一杯に、心からの感謝と最敬礼。