遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

さぁ来い!! 二大怪獣の巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207103919j:plain

遥かなる宇宙の彼方、暗黒星雲の奥深くから……

美しい緑の星・地球を我が物にせんと狙い続けている、恐怖の怪獣軍団。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115252j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115259j:plain

今日も、怪獣魔王・イフの命令が配下の怪獣たちに飛ぶ。

また恐るべき侵略の魔手が、私たちの故郷・緑の地球に迫るのだ!

イフ「時は来た! 今こそ地球征服の時だ!

 怪獣軍団の威力の前に、抗えるものは何もなし……

 屈強の戦士たちよ、行け! 行け! 行けーいっ!!」

 

 

 

おお、何と言うことであろう――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426121441j:plain

またまた恐怖の牙と爪が、平和を脅かさんとしているのだ。

危うし地球、危うし宙マン!

 

……が、ひとまずそれはさて置いて。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211206010814j:plain

1月下旬、北海道千歳市

毎日ヒリつくような寒さが続く中、それもまた「日常」である。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205104037j:plain

であるからして、ほんわか町5丁目の「宙マンハウス」もまた

相も変わらず平穏で、呑気そのものの日常なのであった。

 

落合さん「さぁ皆様、そろそろお昼ご飯に致しましょう!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205105032j:plain

ビーコン「いえっふ~、メシメシ! ハラ減ったっス~」

宙マン「今日のおかずは何かな、落合さん?」

落合さん「今日は油淋鶏(ユーリンチー)を用意してみましたわ」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207104444j:plain

ビーコン「うひょひょ、出た出た!

 もうね、このビジュアルからして堪んねっスよ!」

宙マン「からっと香ばしく揚がった鶏、艶やかな甘酢ダレ……

 相変わらず流石の仕事ぶりだねぇ、落合さん」

ピグモン「はうはう~、匂いだけでお腹が減っちゃうの~」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129024802j:plain

落合さん「うふふ、嬉しいご反応ありがとうございます。

 それでは出来立てのうちに、美味しく頂きましょうか!」

ビーコン「いえっふ~、異議なしっス!」

ピグモン「あぁ美味しそうなの~、いっただっきま~(す)……」

 

……と、各々が料理に箸を伸ばしかけたその時!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129025441j:plain

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラッ!

 

落合さん「……あ、あらあらあらっ!?」

ピグモン「きゃああんっ、地震なの、おっかないの~!(涙目)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210524004119j:plain

ビーコン「どひ~っ、よりにもよって何つータイミング……!(汗)」

宙マン「さては、またまた怪獣軍団か……!?」

 

「チャギャギャ、その通り……!」

 

落合さん「(表情がこわばり)……へっ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105048j:plain

「チャギ、チャギャギャ~っ!!」

 

その名もズバリの“ゴキブリ怪獣”、ゴキノザウルス出現!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211130104603j:plain

ビーコン「どひ~っ、飯時に勘弁して欲しいっス!(汗)」

落合さん「えぇ、本当に困った方ですこと!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211204204001j:plain

ゴキノザウルス「チャギャギャ……「方」じゃないんだなぁ、これが。

 今日は特別サービスで、もう一匹来てるんだぜ!」

宙マン「……なンだと!?」

 

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105450j:plain

ゴキノザウルスの言葉を証明するかのように、再び鳴動する大地。

 

大量の土砂を天高く撒き上げ、舗装道路をも軽々と引き裂いて

地の底から今また、姿を現わさんとしている第二の影。

……果たして、それは!?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105529j:plain

「チュイィィ~ンっ!!」

 

ピグモン「ああっ、今度はおっきなネズミさんなの!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426230146j:plain

落合さん「ですが、あの体と羽は鳩のようにも……」

ビーコン「……鼠と鳩の、合いの子っスか!?」

「チュイィ~ンっ、ご名答!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105732j:plain

「だからこそ、人は呼ぶのさ――

 死と破壊の使い、双頭怪獣ネズバードンってなァ!」

ゴキノザウルス「チャギャギャ、そして俺の名はゴキノザウルス!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105759j:plain

ビーコン「ひぇぇ! ゴキブリに、ネズミに、鳩……」

落合さん「害虫・害獣てんこ盛りではございませんの!(汗)」

ネズバードン「チュイ~ンッ! ありがとう、いい反応ありがとう!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207105843j:plain

ゴキノザウルス「公害怪獣たるもの、やっぱこうじゃないとなぁ――

 暗黒星雲から、わざわざ出張った甲斐がないってもんだぜ!」

ネズバードン「ああ、全く全く。いい気分だぜ、相棒!」

ビーコン「ドン引かれて逆に喜んじまってるしぃぃ~!(汗)」

宙マン「……うぬっ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211202065229j:plain

ヴィラニアス「ガハハハッ! まぁ見てくれや、イフの叔父貴!

 ただでさえ兇悪な奴らが、ああして並び立ったからにゃあ……

 パワーは二倍、三倍……何十倍って言っても過言じゃねぇ」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211202065724j:plain

ヴィラニアス「戦いは「数」でゴリ押しだぜ、叔父貴!」

イフ「うむっ、やるがよい、ゴキノザウルスにネズバードン

 お前たちこそ、怪獣の歴史に冠たるべき勇者であると……

 魔王たるワシと、全宇宙に証明してみせよ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110213j:plain

ネズバードン「チュイ~ンっ、お任せ下さい、魔王様!」

ゴキノザウルス「俺らは今、やる気パワーが燃え上がってますぜ!」

 

ビーコン「どひ~っ、そんなの燃やさなくていいんスよ~!?」

落合さん「あぁもう、酷いランチタイムですわねぇ!(汗)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110257j:plain

怪獣魔王の命を受け、進撃開始する二大公害怪獣!

迫り来る巨体を前に、右往左往して逃げ惑う人々。

 

かくして北海道千歳市は、またまた大パニックへと陥った――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428220906j:plain

だが、そんな危機を黙って看過するような防衛隊ではない。

 

タクティカル・スーツに身を固めた地上部隊の精鋭隊員たちが

おのおのの武器を手に、車両から降りたったかと思えば……

同時に上空からは、航空部隊の戦闘機がスクランブルをかける。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110445j:plain

落合さん「あら、防衛隊の皆様、お早いお着きで!」

ビーコン「出前迅速、作業も迅速……

 あとは怪獣退治も、迅速にお願いできると……ねぇ!?」

ピグモン「防衛隊のおじさんたち、しっかりなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110534j:plain

ゴキノザウルスめがけて花開く、戦闘機隊のロケット砲攻撃!

同時に地上部隊も、ネズバードンへと攻撃開始。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110602j:plain

迫り来る巨大怪獣めがけて、命知らずにも肉薄していき……

専用銃が、バズーカ砲が、ネズバードンめがけて叩きこまれていく。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110627j:plain

だが、そんな勇猛そのものの戦いぶりでさえも、無駄に張り切る

ニ大怪獣の勢いを押しとどめるには及ばない。

 

ゴキノザウルス「チャギャギャ~、スっ込んでろィッ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110701j:plain

「……う、うわぁぁぁっ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207110718j:plain

ゴキノザウルスが額から放つ破壊光線!

その直撃を受け、戦闘機は一機、また一機と撃墜されていく。

 

ピグモン「ああっ、やられちゃったの!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211204215109j:plain

落合さん「ただでさえ、一頭だけでも厄介な怪獣さんですのに……」

ビーコン「二匹同時の相手は、やっぱ無理あったんスかねぇ!?」

 

……などと、人々が嘆いたりボヤいたりしている間にも。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426131117j:plain

巨体に物を言わせ、傍若無人に暴れ回る二大公害怪獣。

今や平和な千歳市は、地獄の業火で焼き尽くされる手前であった!

 

ネズバードン「チュイ~ンっ、どんなもんだィ!」

ゴキノザウルス「思い知ったか、俺らの力!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111021j:plain

落合さん「いけませんわ……この状況は、かなり!」

ビーコン「どひ~っ、このままじゃ千歳がおしまいっス!」

ピグモン「はわわ……宙マン、宙マン、なんとかしてなの~」

宙マン「(頷き)おのれ、もう許さんぞ! 宙マン・ファイト・ゴー!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430202106j:plain

閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、二大公害怪獣の前へと舞い降りる!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426145936j:plain

宙マン「トゥアーッ! 宙マン、参上! 

 怪獣ども、これ以上の乱暴狼藉は見過ごせないぞ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426150029j:plain

ズ、ズーンっ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111304j:plain

ビーコン「いえっふ~、任せたっスよアニキぃ~!!」

落合さん「今日もまた頼らせて頂きますわ、お殿様!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、しっかりなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111403j:plain

ゴキノザウルス「チャギャギャ~、出たな、宙マン!」

ネズバードン「二対一だぞ、お前に勝ち目はねぇぜ!」

宙マン「さァて、それはどうかな……!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151041j:plain

ファイティングポーズを取り、敢然と身構える宙マン。

さぁ、今日もまた、世紀のスーパーバトル開幕だ!

 

ゴキノザウルス「野郎、これでもくらえッ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111503j:plain

額からの破壊光線で先制攻撃のゴキノザウルス。

だが、その一閃は宙マン・プロテクションに無力化された。

 

ゴキノザウルス「な、何っ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111530j:plain

宙マン「どうだ、これで判っただろう――

 お前たちが何頭がかりでも、私には問題じゃないって事さ。

 かかって来い、雑魚どもが!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111626j:plain

ゴキノザウルス「チャギャ~っ、よくもそこまで抜かしやがったな!」

ネズバードン「お前をズタズタのギタギタにしちゃるぜィ!」

宙マン「できるものなら、やってみろ――勝負だ!」

 

「チュイィィ~ンッ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111714j:plain

ヒステリックな咆哮をあげ、持ち前の飛行能力で大空へと羽ばたき

一直線に突進してくるネズバードン

その巨体を、すんでのところで身をかがめて回避する宙マン。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111742j:plain

激突、宙マン対ゴキノザウルス・ネズバードンの極悪タッグ!

落合さんたちが見守る中、二対一のハンディキャップ・マッチは

早くも白熱の様相を見せていく。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111809j:plain

右から、左から、宙マンを挟みうちにして……

凶暴な本能を全開に、猛然と襲いかかってくる二大公害怪獣。

まずは眼前のゴキノザウルスと一戦交える宙マンであったが、

 

ネズバードン「チュイ~ン、俺を忘れちゃいやせんか~い!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111837j:plain

そうなると、今度は背後からネズバードンが襲いかかってくる。

振り返ってネズバードンにチョップを叩きこむ宙マンだったが

そこに生じる一瞬の隙を、ゴキノザウルスは見逃してはくれない。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111908j:plain

あちらを相手にしていれば、すぐまた別方向からの攻撃……

これを同時に相手して、捌ききらなければいけない、と言うのが

ハンディキャップ戦の面倒でややこしいところである。

 

ゴキノザウルス「チャギャ~っ、背中がガラ空きだぜ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207111942j:plain

ネズバードンを相手取る宙マンの背後から、ゴキノザウルスが迫る。

そのまま一気に、宙マンの肩口へ食らいつくつもりであったが……

 

宙マン「――甘いッ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112030j:plain

見よ、この一瞬の技の冴え。

振り向きざまに繰り出した宙マンの蹴りが、ゴキノザウルスの腹へ

吸い込まれるようにクリーンヒット!

 

ゴキノザウルス「(悶絶)ちゃ、チャギャギャッ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112059j:plain

堪らず、ゴキノザウルスがもんどりうって倒れたところへ――

 

宙マン「くらえ!

 宙マン・フラッシュボンバー!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604233544j:plain

 シ ュ ッ パ ァ ァ ー ン ッ !!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112210j:plain

右手に集中させた闘気を、裏拳とともに勢いよく解き放ち……

赤いエネルギー弾として、怪獣めがけて叩きこむ荒技。

フラッシュボンバーの一撃が、ゴキノザウルスを直撃!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112236j:plain

ゴキノザウルス「チャギャぁぁっ……相棒、俺の仇を……!」

ネズバードン「チュイ~ンっ、よくもゴキノザウルスを!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112300j:plain

逆上し、宙マンへと突進してくるネズバードンだったが――

 

宙マン「それっ、次はお前だ!

 宙マン・エクシードフラッシュ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902000106p:plain

全身のエネルギーを極限まで凝縮して放つ、虹色の必殺光線……

エクシードフラッシュの一閃が、ネズバードンを直撃!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112545j:plain

ネズバードン「チュイィィ……ごめ~ん相棒、俺も負けちゃったよ~っ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112735j:plain

落合さん「やりました……お見事ですわ、お殿様!」

ビーコン「いえっふ~、やっぱアニキ、任せて安心っス!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、ありがとうなの~♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426153009j:plain

イフ「うぐぐぐっ……またしても、またしても宙マンめが!

 良い気になるなよ、怪獣軍団の精鋭はまだまだおるわ!

 いまに、いまに見ておれ~っ!!」

 

……などと言う、怪獣魔王のいつもの負け惜しみはさて置いて。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207112945j:plain

かくして我らが宙マンの活躍により、恐怖の二大公害怪獣は斃れ

街には再び、のんびりした日常が戻ってきたのであった。

 

ビーコン「いえっふ~、アニキアニキ、どーもお疲れさまっした!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205171714j:plain

宙マン「いや~、お待たせ、お待たせ。

 それはそうと、怪獣退治でお腹もすいたことだし……」

ピグモン「はうはう~、お待ちかねのお昼ご飯なの~♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207113138j:plain

落合さん「えぇ、勿論ですとも――

 落合特製の油淋鶏、冷めても美味しゅうございますわよ!」

宙マン「うんうん、そう来なくっちゃ!」

ビーコン「冷めた肉ってのも、それはそれで旨いもんスよねぇ。

 しっかりバッチリ食って、精つけるっスよ~!」

落合さん「えぇ、えぇ、是非そうなさって下さいませ♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211204204201j:plain

ビーコン「ヒヒヒ、そして旨いもん食って精をつけたら……

 あとはもう、その精を迸らせるばかりっスよね!

 落合さんの豊満なお肉が、みるみるアツアツの食べ頃に。

 女体料理人・ビーコンちゃんの独壇場っスよ~☆」

落合さん「……(ぷ ち っ!)」

 げ し っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211203221501j:plain

落合さん「ねーい、団欒の空気をブチ壊すんじゃありませんっ!」

ビーコン「どひ~っ、落合パンチは灼熱の一撃っスぅぅ~」

宙マン「はっはっはっはっはっ」

 

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211207113635j:plain

今日も本当に有難う、宙マン。

だが、怪獣軍団の野望は尽きない……

さぁ、次回はどうなるかな?