怪獣ソフビのリペイントや模型作りの真似事などを趣味にしておりますと
塗装の際に混色したり薄めたりした塗料皿の上の塗料が余ってしまうことも
往々にしてあったりするもので……
そんな時には、ただチリ紙に沁み込ませて捨てちゃうのも勿体ないので
手近なソフビをパレット代わりに(笑)用いて、中途半端に余った塗料を
がしがし塗りつけていっちゃいます。
そんな行為を何か月かに渡って続けて来た「成れの果て」がコレ。
流石にこのままの状態で置いておくのも可哀想なので(苦笑)、思い立って
このベタベタ塗りを「下地」と見做し、仕上げることにしました。
で、塗りあがりましたのがコチラ!
初リリースが1983年と言うだけあって、流石に現在の目で見ると
造形面ではかなりキビシイものがある、かに思われる最初期造形版の
このゴモラ君ですが……
いざ腰を据えて塗ってみると、「超リアルな造形で完全再現!」を謳った
1983年・シリーズ立ち上げ時の商品開発スタッフ陣の気合や熱気、
玩具然としたプロポーションや塗装省略などの影に隠れて見えづらかった
優れた造形・ディテールの「牙」の鋭さに改めて気づかされます。
そして先に、ただ単に余った塗料の処理目的で塗りたくり続けてきた
様々な塗料の斑模様が、仕上げ塗りの際に絶妙な「下地」として機能し
単なるベタ塗りでは得られない奥行きや深み、といったものを自然に
醸し出してくれる、って言うのも嬉しいポイントですかね(笑)。
あとはもう、いつも通りのいつもの工程で筆を進め……
最初期造形版ゴモラ、こんな感じに仕上がりました。
古いおもちゃが、イコール「劣るおもちゃ」では決してない――
その思いを改めて胸に刻みつつ……と言うといささかキザですが(笑)
こんな一人遊び、これからも続けていけたらと思っております。