遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

小樽満喫! 宙マンファミリーの巻

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ロード・ゼッド「ぐぬぬぬっ……何がゴールデンウィークだ、大型連休だ!

 貴様らの愉しみと未来は、この我輩の手で叩き潰してくれるわ――

 おうよ、今こそ大々的に小樽侵攻作戦の開始と行かせてもらおうか!」

大型連休を小樽で過ごそうと、千歳から来た宙マンたちの前に

悪の帝王ロード・ゼッドの配下、キングスフィンクスが出現。

平和な小樽市において、破壊の限りを尽くさんとする。

せっかくの小樽旅行、悪のシューズで踏みにじられてなるものか。

敢然と巨大化し、キングスフィンクスに立ち向かう宙マンは……

今ここに伝説の聖剣、「スーパー剣」を抜き放った!

 

 

キングスフィンクス「げげぇっ、それはもしや……」

宙マン「そうとも、これがスーパー剣。

 悪を切り裂く伝説の聖剣にして、ゾーフィからの贈り物さ!」

キングスフィンクス「こけ脅しを……よし、ならば勝負だ!」

宙マン「いいだろう、とことんやらせてもらうッ!」

魔法の杖とスーパー剣、真っ向からの渡り合い!

宙マンとキングスフィンクスの巨大戦は、正に今こそが最高潮。

バキーン! ガキーンっ!

両者の獲物が拮抗し、その打撃音が小樽の街に高く響き渡る。

キングスフィンクス「うぉのれッ、小癪な!」

宙マン「覚えておくがいい……正義は、必ず悪に勝つのだと!」

当初は互角と思えた両者の剣戟であったが……

次第、次第に、宙マンの気迫がキングスフィンクスを押していく。

ながもん「(ボソッと)おしゃっ。……いけるっ」

みくるん「頑張って下さい、宙マンさんっ!」

 

キングスフィンクス「ぬおおお……おのれぇぇっ!」

頭に血の昇った怪物が、杖から連射する火炎弾。

だが宙マンは、その攻撃をひらりと躱して大空へ!

キングスフィンクス「(狼狽え)う、うおおおっ!?」

 

宙マン「正義の刃、受けてみろ!

 秘剣・スーパー滝落とし!!

ザシュウッ!!

スーパー剣を抜き放ち、刀身にエネルギーを集中させ……

豪快な空中回転とともに、真っ向から振り降ろされる光の刃!

宙マンの「滝落とし」が、キングスフィンクスを唐竹割りに切り裂いた。

キングスフィンクス「け、結局これなのか~っ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

みくるん「わぁっ、やりました、宙マンさんの勝ちですぅ!」

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ながもん「やっぱり、ヒーローは……こうじゃ、ないと」

ピグモン「はうはう~、宙マン、ありがとうなの~♪」

 

ロード・ゼッド「う、うがぉぉっ……おにょ~れッ、宙マン!!」

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ロード・ゼッド「だが若造、安心するのはまだ早いぞ!

 我輩の小樽侵攻は、まだ始まったばかりなのだからな……!!

 

配下のモンスターを倒された怒りに震えつつ……

土星の第二衛星・エンケラドゥスから、ゼッド卿の不敵な宣誓。

が、ひとまずそれはさておき、宙マンの活躍でモンスターが撃退され

小樽の街に平和が戻ったその事実は何ら変わらない。

 

みくるん「宙マンさん、どうもお疲れ様でしたぁ!」

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宙マン「やぁやぁ、どうもお待たせ、お待たせ!」

ながもん「これで……ほっと……一安心」

ピグモン「みんなでゆっくり、小樽旅行ができるの~」

落合さん「では、差し当たって……どちらに参りましょうか?」

宙マン「まずは適当にね、ぶらぶら……

 そぞろ歩きって言うのも良いんじゃないかな?」

ビーコン「いよっしゃー、レッツラ・ゴーっス!」

 

そんなわけで改めて、小樽観光に出発した宙マン一行。

特にお目当てのものを決めず、のんびりと気ままな風まかせ。

そんな「そぞろ歩き」の中でも、見どころだらけの小樽まちだけに

視界の中に自然と、素敵なものは飛び込んでくるものである。

そう、例えば住宅街の一角に……

こんな素敵な、木製ハンドメイドおもちゃとコーヒーが楽しめる

素敵なお店を見つけたりなんかして。

みくるん「わぁっ、素敵なおもちゃがいっぱいですぅ!」

ながもん「ハンドメイドだから……お値段は、張るけど……」

落合さん「このシックな小粋さであれば、それも納得いきますわね。

 大量生産品にはない、大人の余裕と落ち着きがあって……」

ビーコン「ヒヒヒ、つまりは大人のおもちゃってワケっスね!」

落合さん「そう言う食いつき方をするんじゃありませんっ!(呆)」

宙マン「はっはっはっはっ」

ロード・ゼッド「ぐぉぼははは……

 愚かな宙マンと人間ども、いつまでも浮かれていられると思うなよ!」

 

……などと、ゼッドが宇宙の彼方で嘲笑っているとは露知らず。

続いて、宙マンファミリーの足が向かった先はこちら。

1956年6月に、道内4番目の博物館として開設された

小樽市博物館」をその前身とし……

2007年7月、旧小樽交通記念館跡地に小樽市総合博物館と

小樽市青少年科学技術館の機能を統合、同時に改称もなされた

小樽市総合博物館」である。

北海道開拓と産業の要所として栄えた小樽の博物館であるだけに……

ココには蒸気機関車「しづか号」をはじめ、50両もの鉄道車両

保存・展示され、北海道鉄道の歴史を紹介する常設展示の数々とともに

小樽と北海道の歴史を現代に伝え続けてくれている。

みくるん「わぁっ、こういうの「ジオラマ」って言うんでしたっけ?」

ピグモン「はうはう~、ちっちゃいのによくできてるの~」

落合さん「こういった時代の積み重ねの上に「今」もあるんですね」

ながもん「鉄っちゃん、ならずとも……これは……たまらない」

宙マン「ああ、実に見応えのある展示内容だったねぇ」

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ロード・ゼッド「ぐぉぼははは、何が「歴史」だ……

 その先の「未来」もまた、うぬらには無くなるとも知らずに!」

 

……などと言う、ゼッド卿の呪いの言葉のことなど露知らず。

宙マン一行のぶらぶら歩き、次に足が向いたのは……

もはや説明不要と言って良い、観光名所のひとつ「小樽運河」。

みくるん「あ、遊覧船ですぅ!」

ながもん「……(無言で遊覧船に手を振って)」

ピグモン「はうはう~、向こうからも振り返してくれてるの~♪」

宙マン「はっはっはっはっ」

ビーコン「おろ、あんなとこに人力車っスよ!」

落合さん「エキゾチックと言いますか、何と申しますか……」

ビーコン「ああ言うの見ると、旅行のテンション爆上がりっスよね!」

落合さん「ですわね~」

ロード・ゼッド「ぐぁぼははは、今のうちに楽しんでおくがいい。

 卑しいそなたらには、最上級の地獄を用意してやるゆえに!」

 

……などと、ゼッド卿が毒づいているとは知るよしもなく。

ぶらぶら、あてどなく歩いているうちに……

楽しい時間は過ぎて、いつの間にか空が夕焼けのオレンジ色に。

 

宙マン「う~ん、なんだかお腹がすいてきたねぇ!」

落合さん「では、どこかお寿司屋さんでお夕飯に致しましょうか?」

ビーコン「チチチ、ダメダメ、だめっスよ落合さん!

 小樽と言えば海鮮に寿司、そ~んな安易な発想でいるようじゃ

 車田キャラからドサンピン呼ばわりされても文句言えねっスよ」

落合さん「んーまっ、仰いますわね、ビーコンさん。

 でしたら貴方は、私どもにどんなお夕飯をオススメして下さいますの?」

ビーコン「ここはオイラに任せて、みんなついて来るっスよ~。

 オイラの言葉を信じて裏切られたこと、今までないっしょ?」

落合さん「んまーっ、このエロ怪獣、よっくも抜け抜けと!」

宙マン「まぁまぁ、ここはビーコンに任せてみようじゃないか」

 

と、言うわけで。

事前に下調べしたと思しきビーコンの先導で、向かった先は……。

みくるん「ほにゃ……焼肉屋さん、ですかぁ」

落合さん「まったく、ビーコンさんったら。

 何も小樽でなくってお、焼肉でしたら千歳で充分に……」

ビーコン「ヒヒヒ、まぁ、いいからいいからっス☆」

小樽と言えば、まず思いつくのが寿司や刺身、海鮮丼だが……

それ以外にも美味しいものには事欠かない小樽は、多くの店舗が

軒を連ねて競いあう、知る人ぞ知る「焼肉激戦区」。

そんな小樽の焼肉屋さんの中でも屈指の老舗が、このたびビーコンが

宙マンたちとともに足を運んだこのお店なのである。

 

ながもん「おお……この、ホルモンの……綺麗なこと」

みくるん「ぜぇんぜん、いやな臭みもしつこさもないですぅ」

落合さん「下処理がしっかりしているからこそ、ですわね」

宙マン「おお、この馬刺しは凍った状態で出すんだね!」

落合さん「当地で言うところの”ルイベ”ですわね。

 あむあむっ、口の中でとろけるこの感触が、なんとも……」

一部の隙をも見せず、なのに限りなく気安い庶民派の焼肉。

宙マンはじめ、一同みんな夢中になって食べ進めたところで……

小樽式の焼肉には、ここでもうひとつの「お楽しみ」が待っていた。

宙マン「おおっ! タレの中にダシスープを注ぐのかね?」

ビーコン「この「締め」方が、小樽式焼肉の特徴ってやつで……

 ここのお店が、一番最初にそれを始めた発祥のお店なんスって!」

ながもん「なるほど……これは……口の中、さっぱり」

ピグモン「はうはう~、とってもおいしいの~♪」

落合さん「……なるほど、歴史に裏打ちされた味わい……

 これだけ堪能したならば、納得せざるを得ませんわね。

 えぇ、ビーコンさんにしては上出来のチョイスでしたこと♪」

ビーコン「……ちょ、一言どころか二言ぐらい余計っスよぉ!?」

宙マン「はっはっはっ、お手柄だよ、有難うビーコン!」

 

……と、そんな他愛ない口喧嘩も美味しい焼肉の隠し味。

そんなこんなで、当地の夕食もしっかり満喫し……

のんびりゆったり、あとは宿泊先へ向かうのみ。

みくるん「うふふ、美味しくて楽しくて……

 旅行初日から、もうすっかり大満足ですぅ!」

ビーコン「ヒヒヒ、まだまだ。

 明日はもっと楽しいことが待ってる、そうじゃないっスか?」

ながもん「おお……ビーコン氏の……言う通り」

落合さん「隅々まで小樽を味わいつくす。

 物見遊山の旅行者たるもの、そういう気概で参りませんとね」

宙マン「ああ、そうとも、そのためにも……

 ここからはホテルで、ゆっくり骨休めしようじゃないか!」

ピグモン「はうはう~、今から明日が待ちきれないの~♪」

小樽旅行・第一日目の夜は更けていく。

 

……だが諸君、よもやお忘れになってはいないだろうか?

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別宇宙の支配者として君臨し、今また地球をもその毒牙にかけんと

侵略の魔手を延ばしつつある魔界の帝王、ロード・ゼッド。

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そんな彼が今この瞬間にも、「小樽侵攻作戦」と銘打って……

歴史あるこの街と宙マンを、虎視眈々と狙い続けていることを!

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ロード・ゼッド「ぐぁぼははは……愚かな人間ども、そして宙マン!

 我輩の力によって、間もなく小樽は壊滅するさだめである。

 間もなく我が威力を全宇宙に示す、新たなる悪の使者が小樽へ……

 ……そう、小樽へ……次の使者……そのはず、なのであるが……

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ロード・ゼッド「うがーっ! 

 遅い、遅い、遅すぎるッ!

 次の使者はまだか、何をちんたらしておるのだ~っ!?(汗)」

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楽しさいっぱい、宙マンファミリーの小樽旅行。

このまま、旅のレポートだけで終わるのか……

それとも、あるいは!?