遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

ひとりじゃないって素敵なことねの巻

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遥かなる宇宙の彼方、暗黒星雲の奥深くから……

緑の地球を我が物にせんと狙い続けている、恐怖の怪獣軍団。

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今日も配下の怪獣たちへと向けて、怪獣魔王・イフの檄が飛ぶ。

またしても恐るべき侵略の魔手が、我らの青い地球へ向けて伸びるのだ!

イフ「わははは……怠惰な平和を貪る地球の者どもよ!

 怪獣魔王が、お前たちに真の恐怖と言うものを教えてやろう!

イフ「行け……行け、行け! 行けーいッ! 

 破壊の使徒、勇猛なる怪獣軍団の戦士よ!」

 

 

 

怪獣魔王の命を受け、今!

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赤い光球となって宇宙を疾り、地球を目指して飛んでいく今回の新怪獣。

それはやがて我々の太陽系に達し、地球の引力圏へと突入して――

ヒューッと長い尾を引いて飛来し、地上に激突!!

凄まじい大爆発とともに、ここ・北海道の山の中に落下したのであった。

 

で、ひとまずそれはそれとして。

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場面は変わって翌日の朝……

北海道千歳市・ほんわか町5丁目、毎度お馴染み「宙マンハウス」。

 

宙マン「ふうむ……隕石落下、か」

落合さん「支笏湖そばの原生林と言えば、千歳のすぐそばではありませんの」

ビーコン「もしもコレが、街ン中に落っこってたら……

 シャレんなんない、エラい惨事になってたところっスよねぇ~」

ピグモン「はわわわ、考えただけでおっかないの~」

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宙マン「まぁ、落下したのが人っ気のない山の中で幸いだったよ」

ビーコン「こりゃやっぱり、例によって怪獣軍団の悪企みっスかねぇ」

落合さん「調査に向かわれますの、お殿様?」

宙マン「いや……今回はやめとくよ。

 このテのものの調査に関しては、専門の機関に任せておけばいいことだし……

 それに今日は、とにかくパエリアを食べに行くことを最優先にしたいんだ。

 ほら、前にみくるんちゃんたちから教えてもらった……」

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みくるん「あぁ、あそこのお店ですか!

 今年の5月に新しくオープンしたばっかりのお店なんですけど……

 感じも良くって、パエリアもとってもおいしかったんですよぉ~」

ながもん「千歳では、珍しい……本格……スペイン、料理店」

宙マン「そうそう、それそれ、そのお店。

 こないだ二人に話を聞いてから、実はずーっと気になっていてねぇ」

宙マン「と言うわけで、今日の昼はそのお店へパエリアを食べに行きたいんだが。

 どうだろうね、落合さん?」

落合さん「えぇ、私も異論ございませんわ、お殿様」

ビーコン「ヒヒヒ、いいっスねぇパエリア。旨味タップリ具沢山!」

ピグモン「はうはう~、考えるだけでヨダレが出てきちゃうの~」

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ビーコン「ほんじゃ、読者の皆さァん!

 今回の『飛び出せ!! 宙マン』は、千歳市内の本格スペイン料理店で食べる

 絶品パエリアの話題を、ラストまでみっちりお送りするっスよ!」

ながもん「どうぞ……チャンネルは……そのままで」

宙マン「はっはっはっはっ、楽しみだねぇ~。

 もう、隕石のことなんてどうでもよくなっちゃったよ!

「だ~っ、ヒーローのクセになんたる問題発言!

 こちとら、それじゃ困るんだって~の!」

 

宙マン「(キョトンとして)……へっ?」

落合さん「……今、どなたか……何か仰いまして?」

ビーコン「うんにゃ、オイラは何も?」

みくるん「でも、いま、確かに誰かの声が聞こえたような……」

ながもん「(頷き)それも、私たち以外の……誰か」

ピグモン「(震えて)はわわわ……って、いうことは……!?」

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不意に明後日の方から響き、一同の会話にツッコミを入れてきた謎の声。

果たして一体何者なのかと、宙マンたちがリビングで顔を見合わせた瞬間……

そう、まさにその時である!

 

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラッ!

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みくるん「きゃ、きゃあぁぁぁぁんっ!」

落合さん「あ、あらあらあらっ……これはまさか!?」

宙マン「ひょっとして――」

ながもん「ひょっとすると……」

ビーコン「……ひょ、ひょっとしちゃうっスか~!?」

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ビルを積木細工のように倒壊させ、道路を引き裂く局地地震を伴って

地の底から今また新たに、その姿を現わさんとしている邪悪な影。

……果たして、それは!?

「ビャウビャウビャウゥ~ッ!!」

 

ピグモン「はわわわ、またなんか出てきたの~!」

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みくるん「(涙目)か、怪獣ですぅ、怪獣~っ!」

ビーコン「どひ~っ、やっぱり今回もこういうコトになっちまうっスかぁ!?」

宙マン「なんてことだ……これじゃランチのパエリアどころじゃないぞ!」

「ビャウウ~ッ、当たり前だバカヤロ!

 俺がわざわざ暗黒星雲から来て、オシゴトに邁進中だっていう時にだな……

 お前だけ呑気に昼飯だなんて、そんな不公平は天が許しても俺が許さんぞ!

 そんなことがまかり通るなら、こっから先の俺の出番はどうなるよ!?」

落合さん「んー……普通に考えれば全カット、になりますかしらねェ」

「だーっ! このオンナ、よっくも抜け抜けとっ!(涙目)」

ながもん「おおっ……ようやく……思い出した。

 あなた、もしかして……L77星生まれの……怪獣、ロン……?」

ロン「ほほゥ……嬉しいねぇ、この俺をご存知とはね!」

みくるん「知ってるの、ながもん!?」

ながもん「……(頷く)」

かつて獅子座に存在していた地球そっくりの美しい星、L77星。

「レオ兄弟」、即ちウルトラマンレオとアストラの故郷としてその名を知られている

獅子座L77星において、牧場を荒らす害獣類を駆逐する家畜として飼われていた

温厚な性質の“ロン”と呼ばれる小動物たちがいた。

そのL77星がマグマ星人と双子怪獣の侵略により壊滅、宇宙から消滅した際に

大多数のロン種獣は惑星と運命を共にしたのだが、生き延びたごく少数のロンは

辛く厳しい宇宙の旅を経て巨大化し、その性質も凶暴化。

これら「野良ロン」がもたらした数々の被害は、一時期の「銀河連邦」内においても

極めて頭の痛い問題であった、という。

そんな「野良ロン」の一匹が、放浪とすさんだ生活の果てに身を寄せた先……

まさにそれが、怪獣魔王イフのテリトリーたる暗黒星雲なのであった。

 

宙マン「……なるほど、今じゃすっかり怪獣軍団の一員ってわけか」

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ロン「流れ着いた星の先々で攻撃され、追い出され……

 そんな俺のことを、魔王様だけが暖かく迎え入れて下さったんだ。

 だからこそ俺は、今こそ全力でそのご恩返しをしようってわけなのさ!」

ビーコン「う~ん、そこだけ聞いてりゃ美談に思えなくもないんスけどねぇ……」

落合さん「でも、結局おやりになることは……その、アレなんでしょう!?」

ロン「おうともさ、地球侵略よ!」

みくるん「ふぇぇぇん、やっぱりですよォ、やっぱりぃ~!(涙目)」

落合さん「全くもう、これだから怪獣軍団の方々は……!(呆)」

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イフ「わははは! さぁ行けロンよ、思う存分に暴れるがよい!

 長い宇宙放浪の旅で鍛え抜かれ、研ぎ澄まされたお前の力と技……

 地球の者どもめがけて、思い切り叩きつけてやれ!」

ロン「ビャウウ~ッ、まァ見てて下さいや、魔王様!」

怪獣魔王の命を受け、猛然と進撃開始する怪獣ロン!

迫り来るその巨体を前にして、悲鳴をあげて逃げ惑う千歳の人々。

ビーコン「どひ~っ! 来たっスよ、ずんずんこっち来てるっス!」

落合さん「言ってるあいだに早く逃げるんですよ、ビーコンさんっ!」

宙マン「みんな、こっちだ、早く安全な場所へ!」

 

ロン「ビャウウ~ッ、こいつを受けてみな!」

グワッと開いたロンの口から、勢いよく吐き出させる超高熱の火炎!

その洗礼を受けた建物も、タンクも、大爆発を起こして吹き飛んでいく。

ロン「ビャウビャウ~ッ、この調子で地球を第二のL77星にしてやる!

 あの日の俺が経験した恐怖と苦しみを、お前たちも味わうがいいさ!」

落合さん「ちょっ……なんてことでしょ、根性悪にもほどがありますわ!」

みくるん「(おろおろ)で、でもっ、このままじゃ……」

ながもん「(頷き)本当に……あの、怪獣の……言うとおりに……なりかねない」

ピグモン「はわわ……宙マン、宙マン、なんとかしてなの~」

宙マン「ようし、任せろ! 宙マン・ファイト・ゴー!!

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閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、荒れ狂うロンの前へと舞い降りる!

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宙マン「トゥアーっ! 宙マン、参上!

 怪獣ロン、それ以上の乱暴狼藉は許しておかないぞ!」

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ズ、ズーンっ!!

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落合さん「これこれ、お殿様のこれを待っておりましたのよ!」

ビーコン「こうなりゃもう、アニキだけが頼りっス!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、がんばってなの~!」

宙マン「お前の苦しみや辛さは、この私にもよくわかる。

 だが……だからといって、それは無法を働いてよい理由にはならん!」

ロン「ビャウウ~ッ……お説教かよ、反吐が出るぜ!」

ロン「どの道お前をやっつけるのも、俺に与えられた使命のうちだ。

 ビャウビャウ~ッ、潔くこの場で死んでもらうぜ、宙マン!」

宙マン「聞く耳持たずか……ならば、やむを得まい!」

激突、宙マン対ロン!

巨大な両者のパワーが、千歳の街を舞台に壮絶な戦いの火花を散らす。

ロン「ビャウウ~ッ、地獄の炎でバーベキューだ!」

宙マン「なんの!」

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ロンの吐き出す火炎を得意の回転戦法でかわし、ウェッジビームで反撃。

宙マンの放った破壊光弾が、ロンの眉間を見事に直撃した!

ロン「(苦悶)ピギャーッ!?」

宙マン「よぅし、とどめだ! 宙マン・エクシードフラッシュ!

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全身のエネルギーを一気に集中・凝縮。

フラッシュ発射の態勢に入ろうとした宙マンだったが――

ロン「ビャウウ~ッ……だ、タンマタンマっ、ちょっと待った!」

宙マン「(驚き)!?」

ロン「宙マン、あんたは強い……

 そしてあんたの正義も、どこまでも真っ直ぐだ!

 あんたの一撃を食らって、それが心の奥底にまで沁みてきた――

 だから認める、潔く認める。この俺の完敗だ!」

宙マン「……(じっとロンを見つめる)」

ロン「これからは心を入れ替えて、どこかの星の片隅で真っ当な稼業につく。

 宙マン、お願いだ……だから今回だけは、この俺を許してやってくれ!」

宙マン「(頷き)うむっ、そう言ってくれるのなら……」

「ビャウウ~、な~んつってな!!」

改心したと誤る素振りは、ロンの完全なる猿芝居。

宙マンが攻撃態勢を解いたところへ、すかさず目からの怪光線が一閃!

 

みくるん「ああっ、宙マンさんが!」

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ピグモン「ぶ~っ、嘘ついて騙すなんてひどいの~!」

落合さん「(歯噛みして)……外道っ!」

ビーコン「なんつー卑怯な……チンピラすぎるにも程があるっスよ!」

ながもん「だけど……今のは……意外に、効いてる」

 

「ビャウウ~、どうした宙マン、お前の力はそんなモンかァ!?」

このチャンスを逃してなるかとばかり、猛然と襲い掛かってくるロン!

よろめき、バランスを崩した宙マンを、傘にかかって痛めつけまくる。

その容赦ないボコ殴りに、再びドドーッと倒れこんでしまう宙マンである。

イフ「おお……いいぞ、ロン、その調子だ!

 にっくき宙マンにとどめを刺し、地球をワシらのものにする日が来たのだ。

 その最大の功労者として、お前の名は永遠に讃えられるであろう!」

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みくるん「だっ、大丈夫だよね……宙マンさん、負けないよね!?」宙マ

ながもん「私も、そう……信じたい。……でも……」

みくるん「……そんなっ!」

宙マン「(苦悶)う……うう……っ!」

ロン「ビャウウ~ッ……ざまァないな、宙マン!」

ロン「だが安心しな、今すぐ楽にしてやるからよォ――

 それっ、とどめだ宙マン!!

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ピグモン「ちゅ、宙マンっ!!」

落合さん「(必死に)お殿様……お殿様ーっ!!」

ビーコン「ひぇぇ、もうダメっス、もうおしまいっス!」

 

 

ズバーン! シュパパパパーンッ!

ロンの鋭い爪が、宙マンめがけて叩きつけられようとしたその時!

突然、ロンの周囲に連続爆発が巻き起こり、大怪獣の巨体を怯ませる。

 

ロン「(驚き)こ、これはっ!?」

宙マン「(空を見上げて)おお……あれはっ!!」

おお! 見よ、この雄姿!

爆音とともに飛んできた、蒼く精悍な流線型のシルエット――

最新鋭の戦闘機編隊が、千歳基地からスクランブルをかけたのだ!

ながもん「おおっ……今日の、防衛隊……気合が、違う」

ビーコン「んー、お歴々、なんか悪いもんでも食ったんスかねぇ!?」

落合さん「何にせよ、よいタイミングで来て下さいましたわ!」

ピグモン「はうはう~! お願い、宙マンをたすけてなの~!」

「目標を確認。

 全機、怪獣に対して攻撃開始! 宙マンを援護する――発射!!

怪獣めがけて急降下しながらの一斉攻撃!

最新鋭戦闘機の機関砲が、雨あられとロンめがけて叩きこまれていく。

ロン「ビャウビャウゥ~ッ……おのれ、ちょこざいな!」

 

残念ながら、現時点での武装ではロンに決定的ダメージを与えるには至らない。

だが――そんな戦闘機隊の果敢な援護射撃で生じた時間は、我らのヒーローが

態勢を立て直し、反撃のチャンスを得るには充分すぎるものであった。

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宙マン「ようし――今だ! トゥアァーッ!!

ロン「びゃ、ビャウウゥッ!?」

全身のパワーと気力を一気に振り絞り、天空へと大ジャンプする宙マン。

空中回転とともに繰り出す、怒りの必殺技の名は――

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宙マン「エイヤぁぁぁーっ! 宙マン・ミラクル・キック!!

出た、電光石火の必殺技!

宙マン渾身のミラクル・キックが、怪獣ロンめがけて炸裂!!

ロン「も、申し訳ありません魔王様……力、及ばずでしたぁぁ~っ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

ピグモン「はうはう~、やったのやったの、宙マンの勝ちなの~!」

みくるん「ありがとうございますぅ、宙マンさん!」

ながもん「よかった……よかった」

恐るべき怪獣ロンの猛撃を退け、平和を取り戻した千歳市

それは宙マンの活躍のみならず、平和を愛する人々全ての連携の賜物であった。

イフ「うぐぐぐっ! 余計な邪魔さえ入らなければ、ロンが勝っていたものを……

 ロンの無念はワシらの無念、次こそ必ず晴らしてやるからな!」

 

……などという、怪獣魔王のいつもの負け惜しみはさて置いて。

落合さん「改めまして……お疲れ様でした、お殿様!」

ビーコン「これで安心して、パエリア食いに行けるっスね!」

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宙マン「ああ、そうしたいね。

 今日は何だかひときわ、いつも以上に清々しく腹が減ってるからねぇ」

ピグモン「はうはう~、ピグちゃんもなの~☆」

ながもん「そうと決まれば……善は……急げ。……ジュルリッ」

みくるん「ふふっ、もう、ながもんったらぁ♪」

落合さん「それはそうと……今日はどうかなさいましたの、ビーコンさん」

ビーコン「うン?……何がっスか、落合さん?」

落合さん「いつもだったら、もうそろそろ……

 この辺りで、ビーコンさんの心底しょうもない下ネタが出てくる頃合いですのに

 今日に限って、随分お静かだと思ったものですから」

ビーコン「いやいや~、確かに下ネタは三度の飯と同じくらいの大好物っスけど……

 オイラにだって、たまにはそういう時ぐらいあるっスよォ」

落合さん「気兼ねなさらず、お気軽に仰って下さっていいんですのよ?」

ビーコン「オロッ! どうしたっスか落合さん、今日は妙に寛大っスねぇ」

落合さん「(ニヤリ)ええ、ええ、それはもう……。

 でないとそろそろ、私の拳が疼いて仕方ないものですから!」

ビーコン「だーっ! 全くもう、このオネーチャンときたらっ!

 ちょっとアニキ、こんな暴力メイド、クビにした方がよくないっスか!?」

落合さん「(焦って)ちょ、それは困ります、本気で困りますっ!!」

宙マン「はっはっはっはっ――さぁ、みんな行こうか!」

そんな軽口を叩きあいながら、和気藹々と市内のスペイン料理店へ出向き……

美味しいパエリアを、存分に堪能した宙マンファミリー+αであったとさ。

 

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みんなの笑顔、みんなとの絆……

天下無敵のヒーローに、更なる「力」をくれる源。

さァて宙マン、次回はどんな活躍を見せるのかな?