どの日時、どのタイミングにおいて各話の番組を提供し、それらが渋滞を起こしたり
スルーされたりすることのないように絶えず気を配る……
インターネットの普及に伴う「見逃し配信」が容易になった今も、いや今だからこそ
そのあたりの采配は番組提供者にとって頭の痛い要素であるでしょうし、また同時に
腕の見せ所でもある、と思います。
翻って我らが『ウルトラマンアーク』、年明け一発目の放送となる今回。
まだまだ三が日のお正月気分を引きずっている(まして今年・2025年の年末年始は
”奇跡の9連休”なんていう方も多いようですし)1月4日の朝に、心地よいほろ酔いの
延長線上で気楽にみられる総集編を、と言う番組編成の方針は何も間違っていませんし
そういう本編からちょっと外れた箸休め編と言う方向性の中でこそ発揮できる
本筋とはちょっと外れた中村イチロウさんの「第三者的傍観者ポジションからの
作品世界への視点の提示」がなされることで、毎週放送の本筋エピソードの数々を
改めて違った切り口から見返し、再咀嚼することが可能になったり、そんな中での
細かなディテールや台詞での遊び心の数々をも良いアクセントにすることができて
結構この上なし……と、手放しで褒めたいところではあるんですが。
やはりその一方で、年末最後の放映となった前回のクリフハンガー方式ラストから
引っ張りに引っ張った挙句の総集編挿入と言うのが、番組継続視聴のテンションと
熱量を著しく下げてしまうのも否めない事実ですので……年始の時期は視聴者的にも
やらなければならない事がいろいろあるものですし、視聴率は低めになると割り切って
お気楽な総集編を差し挟むのもひとつのテだとは思うんですが、そういった事情や
配慮を視聴者側もくみ取った上でなお、なんとか番組としての勢いを中途で切らさない
『トリガー』以降の恒例となった「歳跨ぎでの連続シリーズ」であるからこその
新たな番組編成のかたちが切実に求められている、と言うのは強く感じましたね~。
まぁ番組制作サイドもクレバーな方々が揃ってらっしゃいますし、そこに関しましては
TVの前の視聴者同様、あるいはそれ以上の危機感を抱いているとは思うんですけど。
[バンダイ(BANDAI)] ギガンティックユニバース ウルトラマンアーク
と、心ならずも腐すかたちになってしまいましたが、年始のおとそ気分のほろ酔いで
総集編としてテンポよく再編集された本編・特撮映像の数々を振り返ってみると
改めてこの番組の楽しさと、約半年の視聴を通じて確かなものになった愛着とを
しみじみ再確認することが出来てグッときちゃうわけなんですが(笑)。
そんな中だからこそ、次回予告で提示された驚愕の真実……
これまでのユウマのSKIP星元市分所での日々や出現した怪獣たちとの戦いの数々、
何よりそもそもルティオン(アーク)との出会いの記憶そのものが幻想だった、と
これまでの積み重ねの根幹をも揺るがしかねない急展開!!
ああ、どうなっちゃうんでしょうねぇ――
『アーク』にはこの後、みんなが待ってる劇場版新作だって控えているのに(汗)!!