北海道と本州を海底下において結ぶ「青函トンネル」の開通と鉄路運行に伴って
80年に渡ってのその使命を終えることとなった青函連絡船。
その青函連絡船・最後の一隻として、青函トンネル開通の1988年3月13日まで
運行を続けていた連絡船「摩周丸」。
現在は青函連絡船時代における実際の乗り場であった、旧函館第二岸壁に
係留・保存して公開され、今はなき青函連絡船の歴史を現代に伝えてくれる
貴重な「ものいわぬ証人」として、函館の港に在り続けています。
操舵室・無線通信室が当時のまま残り見学できるほか、旧グリーン船室前部を
展示室に改装して、実物部品や模型を展示するとともに、パネル・映像・音声が
青函連絡船の歴史やしくみを解説してくれる「記念館」として、残された余生を
静かに全うし続けているこの摩周丸――
夜ともなれば、ご覧の通りライトアップが成された、昼間とは一味異なる装いで
「世界三大夜景」とも謳われたここ・函館の夜の美しさを「演出」する上においても
一役買ってくれているのです。