遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

南国にひびけ! 正義の凱歌の巻

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新たなる年・2024年の幕開けを、沖縄で迎えた宙マンファミリー。

眩しい太陽と透き通るような海の青さ、様々な観光スポットに美味しい食べ物と

すっかり沖縄満喫中だった一同の上に、突如として降りかかった危機――

それは自らの強さを恃みに、平和な次元世界の数々を気まぐれ、かつ戯れ半分に

踏みにじっては破壊してきたならず者、超時空魔神エタルガーの仕業であった!

 

「美しい……

 実に美しい島だ、見ているだけで惚れ惚れとするほどに」

「そんな島の美しさを愛で、時に踏みにじり、弄び……

 そして、最後に叩き潰す。

 ……はははは、これ以上の快楽が、官能が他にあるか!?」

「その旨味を味わい尽くす事こそ、絶対強者の特権よ。

 ああ、だからこそこのエタルガーはそれが出来るのだ……

 このエタルガーにこそ許された、究極至高の娯楽なのだ……!」

 

 

だが、そんなエタルガーの傍若無人の前に立ちはだかった者がいた――

そう、もはや読者諸氏には説明不要のあのヒーロー、宙マンその人である!

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閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、迫り来るエタルガーの前へ舞い降りる!

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宙マン「トゥアーッ! 宙マン、参上!

 宇宙の無法者エタルガー、正義の力でお前を打ち砕いてやるぞ!」

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ズ、ズーンっ!!

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ビーコン「いよっ! 待ってましたっス、新年一発目の巨大化!」

落合さん「そんな小悪党、やっつけちゃって下さいませ、お殿様!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、頑張ってなの~!」

エタルガー「プラネット星の戦士、「銀河連邦」の英雄……

 そうか、噂の宙マンとは貴様のことか! これは面白い!」

宙マン「よしてくれ、こっちは別に面白くも何ともないね――」

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静かな闘志を秘め、ゆっくりとしたモーションで……

ファイティングポーズをとり、完全と身構える宙マン。

宙マン「こっちは楽しい沖縄旅行の最中なんだ。

 悪いが、お邪魔虫はさっさと片付けさせてもらう!」

エタルガー「ほざくな宙マン……ならば、勝負だッ!!」

宙マン「ああ、望むところだ!」

遂に激突、宙マン対エタルガー!!

落合さんたちが見守る中、超人と魔神との苛烈極まる一大格闘戦が

沖縄の大地を大きく震わせる。

幾多の並行宇宙や次元世界を荒らし続け、実戦で磨かれた殺人技……

悪魔の格闘技で、宙マンへと襲いかかるエタルガーの攻撃スタイルは

防御や間合いよりも攻めに攻め、相手に反撃の隙を与えない。

しかし、勿論……

だからと言って、ただやられっ放しでいるような宙マンではない。

相手の隙を窺いながら、敵の間合いへ飛び込んで攻めかかる。

風を切るパンチ、強烈な抑え込み、火の出るような体当たり!

エタルガー「ぬうっ……さすがにやるな、銀河連邦の元・英雄!」

宙マン「お前みたいなバカチンが、ひっきりなしに来てくれるおかげでね……

 現役時代の勘と腕前も、なかなか鈍らせてもらえず大迷惑さ!」

間合いのチャンスを見出し、すかさず大ジャンプする宙マン。

高高度から舞い降り、その加速度とともに繰り出すのは……

もちろん彼の十八番、宙マン・キックだ!

宙マン「エタルガー、この一撃で消し飛んでしまえ!」

エタルガー「ふははは!」

宙マン・キックが見事、エタルガーの胸板を捉えた……

 

……かと思いきや、その一撃は魔神の張り巡らしたエタルバリヤーにより

完全に受け止められ、無力化されていた!

宙マン「(驚き)な、何っ!?」

エタルガー「わははは、バカはお前の方だったな!」

バリヤーを突破できず、逆に吹っ飛ばされて地に叩きつけられる宙マン。

更に畳み掛けるごとく、エタルガーの額から光線が放たれた!

バリバリバリバリっ!

 

宙マン「(苦悶)う、ぐぅっ……ぁ、あああっ!」

エタルガー「うははは、苦しめ宙マン、俺に盾ついた報いだ!」

宙マンの全身を駆け巡り、容赦なくこれを痛めつける破壊エネルギー!

全身を覆ったダメージに、遂にドドーッと地面へ倒れこんでしまう。

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落合さん「ああっ……お、お殿様っ!」

ビーコン「どひ~っ、もうだめっス、おしまいっス!」

ピグモン「そんなことないの……宙マンは、まけないの~っ!」

エタルガー「(嘲笑)いいや、負けるさ。お前たちの目の前でな!」

宙マン「なんの……これしきのこと、で……」

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「負けて、なる、もの、かァァッ!!」

 

宙マンにとどめを刺すべく、目から光球弾を連射するエタルガー。

だが――その瞬間、残された体力と気力を振り絞って立ち上がった宙マンも

伝家の宝刀、伝説のスーパー剣を抜き放っていた。

 

宙マン「トゥアーッ!」

気合一閃、スーパー剣で光球弾を弾き飛ばす宙マン!

その思わぬ反撃に、エタルガーが一瞬たじろいだ隙を逃さず――

 

「くらえ! スーパー剣、スーパークラッシュ!!」

伝説のスーパー剣を抜き放ち、必殺の剣技を炸裂させる宙マン!

さしもの超時空魔神も、これにはたまらずグラリとよろめいた。

 

宙マン「ようし、この一発で決めてやる!」

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エタルガーめがけて、真っ向から突っ込んでいく宙マン。

その全身が、体内から溢れ出すエネルギーによってみるみる赤く染まる!

「トゥリャァァーッ!

 宙マン・エネルギッシュ・ボンバー!!

出た! 宙マンの肉弾戦法、エネルギッシュ・ボンバー!

真紅のエネルギーで全身を包んで、自らを巨大な光の弾丸と化し……

そのまま一気にエタルガーの懐へ飛びこみ、ボディを貫通してしまう。

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宙マン「―どうだっ!」

エタルガー「ばっ、バカな……お、俺が負けるなんて……!」

エネルギッシュ・ボンバーの威力に崩れ落ち、大爆発するエタルガー。

やったぞ宙マン、大勝利!

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必殺の肉弾戦法で、エタルガーを見事に打ち倒し……

華麗な空中回転とともに、かっこよく着地を決める我らが宙マン。

沖縄の太陽を浴びて立つ雄姿は、どこまでも逞しく、頼もしかった。

ビーコン「やった! 新年早々やってくれるっスねぇ、ウチのアニキは!」

落合さん「(笑顔で頷き)えぇ、それはもう私たちのお殿様ですもの!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、ありがとうなの~♪」

かくて宙マンの活躍により、超時空魔神エタルガーの猛威は退けられ……

美しい沖縄の島と海には、再び平和が戻った。

 

そして、それと同じころ……

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毎度お馴染み、暗黒星雲の怪獣軍団はと言えば、正月休みを終えての

「仕事始め」を間近に控え、ぼちぼちと帰省中だった配下の怪獣たちが

それぞれの出身惑星から本拠に戻りはじめていた頃であった。

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イフ「よーく聞けぃ、屈強なる怪獣ども、我が忠実なる配下よ!

 ワシは汝らの総帥、怪獣魔王イフである」

イフ「今年こそは宙マンを倒し、念願の地球征服を果たせるよう……

 怪獣各位、自覚をもって悪事と破壊活動に臨むように。

 ……と、まぁ、堅苦しい挨拶はこれくらいにして、だ」

イフ「さぁ怪獣どもよ、今日は新年会だ、無礼講で行こうぞ!

 雑煮も、おせちも、酒もたっぷりあるからな―― 

 うんうん、今年もまた、みんなで元気に新年を迎えられたな。

 何より、本当に何よりじゃ!」

「イエーイッ、そうこなくっちゃ!」

「毎年、仕事始めと言えばコレが一番の楽しみで……」

「魔王様、今年もよろしくお願いしますねっ!」

 

毎年恒例の新年会、怪獣軍団は飲めや歌えの大騒ぎ!

が、ここらでそれはさて置いて。

魔神エタルガーを退け、平和な穏やかさを取り戻した沖縄。

となれば……宙マンたちの為すべきことは、もはやただひとつ!

落合さん「えぇ、引き続いての沖縄観光あるのみですわよね!」

ビーコン「いえっふ~、物見遊山まっしぐらっス~!」

宙マン「ああ、そうとも。

 千歳に帰るまでの間、めいっぱい沖縄を楽しもうじゃないか!」

ピグモン「はうはう~、ピグちゃん、もうワックワクなの~♪」

 

と、言うわけで!

「楽しいこと」に関しては、とことんフットワークの軽い宙マンファミリー。

青空に抱かれ、潮の香りに包まれながら、北海道千歳市のそれとは異なる

沖縄ならではの空気と風情を、ここぞとばかりに超堪能!

足の向くまま、気の向くまま。

食べて、飲んで、見て、巡って、買って、遊んで……

何しろ楽しいスポット、美しい絶景、美味しい食べ物が一杯の沖縄だけに

どれだけエンジョイしても「飽きる」と言うことがない。

ビーコン「ひゃー、遊んだ、遊んだ、沖縄サイコーっス!」

落合さん「千歳に帰ってからの、良いお土産話が一杯増えましたわね」

ピグモン「はうはう~、そう言われてみると……

 ピグちゃん、そろそろ千歳も恋しくなってきちゃったの~」

宙マン「ああ、千歳は私たちのホームグラウンドだからね。

 今年もまた、みんなで楽しく笑える素敵な一年にしよう!」

落合さん「(微笑で頷き)えぇ。本当に……」

 

沖縄での日々を終え、ついでに浮世の大掃除も少し済ませ……

宙マンファミリーの心は、清々しい充実感に満ち溢れていたのであった。

かくてまた、舞台はお馴染みの北海道千歳市へ。

読者の皆様、どうぞ2024年も……

『宙マン』、よろしくお願い致します!