遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

死を呼ぶ年末進行の巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902154548j:plain

渦巻く暗黒星雲の奥深く、怪獣軍団の本拠地では……

今日も今日とて、地球征服のための悪企みが進行中。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115252j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426115259j:plain

イフ「おのれ、宙マン……にっくき奴め。

 彼奴のために、絶対の自信をもって臨んだ作戦が次々に潰され

 どれほど数限りなく、ワシらの面子が潰されてきたことか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426122119j:plain

イフ「今度こそ宙マンを倒し、地球を怪獣軍団のものにする。

……その輝かしい第一歩を示す、悪の勇者はいないのか!?」

 

 

 

ゾネンゲ博士「ご安心下さい、魔王様!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508133333j:plain

ゾネンゲ博士「血気盛んな怪獣が、続々と名乗りを上げており……

 その中から特に優れた者を、私が選抜致しましてございます。

 ……既にその者は、地球で行動を開始しておりますれば!」

イフ「おお、相変わらず仕事が早いな、感心だぞ。……

 今に見ておれ宙マンめ、地球は間もなくワシらのものだ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426121441j:plain

おお、またしても……

怪獣軍団の新たなる魔手が、地球に向けて迫るのだ。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902160407j:plain

そして、今日のビックリドッキリ怪獣はと言えば……

もはや前置きもへったくれもなく、のっけからの登場である。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210719144928j:plain

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426124850j:plain

激しく揺れる大地、割れ裂ける舗装道路。

土煙を吹きあげながら、地中より姿を現した巨体とは!?

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902160640j:plain

「ドラドラドラぁぁ~っ!!」

 

みくるん「ああっ、怪獣さんですぅ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427233353j:plain

ピグモン「はわわ、今日は出て来るの、早い気がするの~」

ながもん「侘びも、寂びも……あったものじゃ、ない」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902160836j:plain

千歳市に姿を見せたモンスターは、もちろん怪獣軍団の一員。

旺盛な闘争本能の持ち主、古代怪獣ガドラスだ!

 

ガドラス「ドララぁ~、ハイありがとう、紹介ありがとう!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902160959j:plain

ガドラス「なんせ年末だし、予定が詰まって色々忙しいんだよね。

 ここからはもう、前置き抜きでテキパキと進めよう。ね!」

ビーコン「どひ~っ、テキパキと破壊活動ってことっスよ!?(汗)」

宙マン「そう言う事を、明快な口調で歯切れよく言われてもだねぇ……」

落合さん「……却ってこちらは、困惑するばかりですわ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426121112j:plain

イフ「わはは、展開について来れない者は置いて行け!

 その間にワシらは粛々と、地球侵略を進めるのみ――

 頼んだぞガドラス、全てはお前の働きにかかっておる!」

ガドラス「ドララぁ~、ハイお任せをっ、魔王様!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161216j:plain

怪獣魔王の命を受け、進撃開始するガドラス!

迫り来る巨体を前に、悲鳴をあげて逃げ惑う人々。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161241j:plain

ビーコン「どひ~っ、年末仕事だからって荒っぽすぎっス!」

落合さん「年末だろうとなかろうと、心底ご勘弁願いたいですわ!」

ピグモン「きゃああん、怖いの~!(涙目)」

 

おお……早くも北海道千歳市は、絶体絶命の大ピンチ。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508001154j:plain

古代怪獣の暴虐、許すまじ!

千歳の平和を守るべく、航空防衛隊が直ちに出撃した。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508001215j:plain

ビーコン「おおっ、航空防衛隊が来てくれたっス!」

落合さん「今度こそは、やってくれそうな気がしますわね!」

ピグモン「はうはう~、おじさんたち、がんばってなの~」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161540j:plain

「ようし……全機、攻撃開始っ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161605j:plain

怪獣めがけて、雨あられと叩きこまれるロケット弾!

だが、ガドラスの堅牢な表皮には全く通用しない。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161643j:plain

「何て奴だ……これだけの攻撃でも倒れないのか!?」

ガドラス「ドララぁ~、取り柄は頑丈さだけじゃないんだぜ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161716j:plain

「……ど、どわぁぁぁ~っ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508001607j:plain

ガドラスの角から放たれる破壊光線!

その威力の前に、戦闘機隊は次々に撃墜されていく。

 

ピグモン「ああっ、やられちゃったの!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902161908j:plain

ビーコン「今度こそは……何だったっスかねぇ、落合さん?」

落合さん「……金銭を賭けていなかったのが幸いでしたわ(汗)」

みくるん「って、そんなこと言ってる場合じゃないですよ~!(汗)」

 

そう、全くもってその通り。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902162028j:plain

今や、古代怪獣ガドラスの破壊光線の狙いは……

戦闘機のみならず、千歳の市街地にまで向けられていた!

 

ビーコン「どひ~っ、えらいこっちゃ、えらいこっちゃっス!」

落合さん「このままでは、千歳の街が大ピンチですわ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902162543j:plain

ながもん「ここは、一発……ヒーローの……出番」

みくるん「……お願いしますっ、宙マンさん!」

宙マン「ああ、私もそうするつもりさ! 

 見ていろ、怪獣! 宙マン・ファイト・ゴー!!」 

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430202106j:plain

閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、ガドラスの前に舞い降りる!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426145936j:plain

宙マン「トゥアーッ! 宙マン、参上! 

 これ以上の乱暴狼藉は、この私が見過ごしなどしないぞ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426150029j:plain

ズ、ズーンっ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508155243j:plain

ビーコン「いえっふ~、待ってましたっス、アニキの十八番!」

みくるん「でも……大丈夫でしょうか?

 今日の怪獣さん、何だか凄く強そうだし……」

ながもん「ノン・チェ・プロブレーマ……イタリア語で……問題、ない。

 信じよう……宙マンを」

ピグモン「はうはう~、宙マン、がんばってなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163105j:plain

ガドラス「ドラドラァ~っ、死にに来たかい宙マン!?」

宙マン「いいや、お前を懲らしめに来たんだ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151041j:plain

ファイティングポーズを取り、敢然と身構える宙マン。

さぁ、今日もまた、世紀のビッグファイト開始だ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163218j:plain

ガドラス「ドラドラァ~っ、勝負だ勝負だ、テキパキ勝負だ!」

宙マン「いいとも、相手になってやる!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163254j:plain

激突、宙マン対ガドラス!

千歳の人々が見守る中、巨大な正邪の死闘が展開される。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163332j:plain

持ち前の怪力で、猛然と挑みかかってくるガドラス。

その鋭い爪を躱しながら、宙マンも敢然と立ち向かう。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163354j:plain

ガドラス「ドラドラァ~っ、首筋にガブッといっちゃうぜィ!?」

宙マン「なんの、そうはいくか――それっ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163427j:plain

軽快なステップとともに、鞭のような回し蹴り!

宙マンの華麗なキック技に、さしものガドラスもよろめく。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163520j:plain

宙マン「どうだガドラス、正義の力を思い知ったか!?」

ガドラス「ドラドラ~、お楽しみはこれからってね!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163605j:plain

ガドラスの角から放たれる破壊光線!

巻き起こる爆発に宙マンがよろめき、怯んだ隙に――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163630j:plain

ガドラス「ドラドラ~、隙ありだぜ、宙マンっ!

 

出た! ガドラス得意のメガトン頭突き!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163701j:plain

「う、うわぁぁぁぁ……っ!」

 

みくるん「ああっ、宙マンさんが!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428003116j:plain

ビーコン「っが~、ただの単純な頭突き攻撃だってのにっス!」

ながもん「単純な、攻撃ほど……」

ビーコン「当たればデカい。だから余計にシャクなんス!(汗)」

ピグモン「はわわ、宙マン、まけないでなの~!」

落合さん「(祈るように)……お殿様っ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902163931j:plain

宙マン「(苦悶)う……うう……っ!」

ガドラス「よ~し、トドメ刺しちゃおうか、テキパキとねぇ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210504002554j:plain

「なんの、これしき……

悪の思惑通りには、運ばせないぞっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164142j:plain

宙マン、とっさにパワー全開!

ガドラスの放った破壊光線を、華麗な回転戦法で回避していく。

 

ガドラス「ドララっ、小癪な!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164213j:plain

怒り、更なる破壊光線を乱射するガドラス。

だが宙マンは、その一閃をひらりとかわして大空へ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164239j:plain

ガドラス「(目をパチクリ)ど、ドラララっ!?」

宙マン「ガドラスよ、今度はこっちがお返しだ――」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210504110538j:plain

宙マン「テリャァァーっ!

 宙マン・南十字チョップ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164414j:plain

両腕を真っ赤に燃え上がらせて放つ、渾身のクロスライン!

南十字チョップの直撃に、ガドラスがたまらず倒れたところへ――

 

宙マン「とどめだ! 

 宙マン・エクシードフラッシュ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426152748j:plain

全身のエネルギーを極限まで凝縮して放つ、虹色の必殺光線……

エクシードフラッシュの一閃が、ガドラスを直撃!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164529j:plain

ガドラス「ドラぁぁっ、テキパキとお掃除されちゃいましたぁぁ~っ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

みくるん「わあっ、宙マンさんの勝ちですぅ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428005645j:plain

ながもん「(頷き)やっぱり、宙マン……信じて、よかった」

ビーコン「いえっふ~、アニキ、サイコーっスよ!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、ありがとうなの~♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426153009j:plain

イフ「うぐぐぐっ、おのれ宙マン、こしゃくな奴め……

 まさか、ガドラスまでもを破るとは。

 見ておれよ、次こそはきっとお前をギャフンと言わせてやる!

 

……などと言う、怪獣魔王の負け惜しみはさて置いて。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902164943j:plain

我らが宙マンの活躍により、恐るべき古代怪獣ガドラスは撃退され

千歳市には再び、元の平穏が戻ってきたのであった。

 

みくるん「改めて……お疲れ様でした、宙マンさん!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210825141003j:plain

宙マン「いやはや、これでどうにか一件落着、っと。

 これでまた、安心してのんびりと……

 ……あ、師走のこの時期、そうも言ってられないかな?」

ピグモン「はうはう~、少しくらいはいいと思うの、のんびりでも!」

ながもん「心の、ゆとり……超……大事」

ビーコン「そうそう、その通りっスよ、アニキ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210720203203j:plain

ビーコン「忙しい時こそ息抜きとクールダウン、これ大事っスよ。

 ヒヒヒ、そして……

 落合さんとの「イイコト」で、息以外のモノも抜いたりして……☆」

落合さん「(ジト目)はぁ?……「イイコト」って、何です?」

ビーコン「でへへ、「イイコト」っつーのは、つまり――」

 げ し っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428011630j:plain

落合さん「だーっ、誰が実践しろと言いましたかっ!(怒)」

ビーコン「どひ~っ、相変わらず落合さんは手厳しいっスぅぅ~」

宙マン「はっはっはっはっ」

 

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210902165628j:plain

木枯らしの吹く、師走の街に……

ひときわ眩しい、ヒーローの笑顔。

さぁて宙マン、次回の活躍やいかに?