遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

号砲!! ヤバめの一発の巻

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さてさて!

今回の『宙マン』も、例によって毎度お馴染みの北海道千歳市から

物語を始めることとしよう。

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宙マン「いやぁ~、実にいい日和だねぇ!」

ピグモン「お天気もいいし、暑すぎないし、言う事なしなの~」

ながもん「すべて、世は……ことも、なし」

みくるん「のんびり、ゆったり。

 こういう時間を過ごせるのが、何より倖せだって思いますぅ~」

落合さん「えぇ。全くもって平和が一番ですわ」

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ビーコン「いやいや~、何か刺激もなきゃつまんないっスし……

 だいいちね、読者の皆さんが納得しねぇっスよ。

 はてさて、今日はいったいどんな騒動が巻き起こることやら……」

 

 

 

ズゴゴゴグワーンっ!!

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おお、見よ! 驚愕せよ!

何の前触れもなしに……

突如、落合さんたちの背後に上がった巨大な火の手!」

 

ビーコン「どひ~っ、なんか巻き起こっちゃったっス~!」

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落合さん「ほらご覧なさい、ビーコンさんが余計なこと仰るから!」

ビーコン「お、オイラのせいっスかぁ!?(汗)」

みくるん「ちょ、お二人とも、言い争ってる場合じゃないですよ~!」

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爆発! 炎上!

そして、事態はただそれだけにとどまらず――

 

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラっ!

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ビーコン「(慌て)お、おろろろっ!?」

ピグモン「きゃあああんっ、揺れてるの、おっきいの~!」

落合さん「こっ、これはもしかして……」

宙マン「……もしかするのかな、また今回も!?」

そう、残念ながら今回もやっぱり「もしかする」のである。

激しく大地を揺さぶる局地地震とともに……

天高く土砂を吹き上げながら、地上に姿を現した者とは!?

「グォボボボボォォ……ッ!!」

 

みくるん「(涙目)ああんっ、やっぱり今日も怪獣ですぅ!」

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ながもん「毎度、おなじみ……とは、言うものの」

ピグモン「何度出くわしても、怖いものはやっぱり怖いの~!」

ビーコン「んー、それにしても、あの骨ばったルックス……」

宙マン「うん、確かに見覚えのある顔立ちだ!」

落合さん「火炎骨獣・グルジオボーンさん……でしたかしら?」

怪獣軍団の一員、火炎骨獣グルジオボーン。

話数にすれば第95話、去る2022年の2月に千歳市内へと出現して

宙マンとの激闘を繰り広げた様を御記憶の方も多いのではなかろうか?

 

koumemylove4794.hatenablog.com

ながもん「でも……ちょっと、待って」

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宙マン「えっ?」

ビーコン「どうしたんスか? ながもんちゃん」

ながもん「あの、怪獣……グルジオボーンとは……少し、違う?」

落合さん「ああ、言われてみれば確かに……」

ビーコン「つーか、分かりやすい自己主張っスねぇ!(汗)」

「グォボボボ……俺の名前は爆撃骨獣・グルジオキング

 前に千歳へ来た、グルジオボーンの兄貴だぁ――

 よくも弟を可愛がってくれたな、お礼参りに来てやったぜ!」

みくるん「ふぇぇん、逆恨みにも程がありますよぉ~!(涙目)」

宙マン「……うぬッ!」

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ゾネンゲ博士「そうだ! その意気だぞグルジオキング、行け!

 今のお前には、ワシの与えた“グルジオバレル”がある――

 邪魔をする奴らは、その超火力の餌食にしてやれィ!」

イフ「頑張れよグルジオキング、ワシらも応援しておるぞ!」

グルジオキング「任せて下さい魔王様、見てて下さい博士!

 グォボボボ、燃えてきたぁぁ~っ!」

怪獣魔王の命を受け、猛然と進撃開始するグルジオキング!

迫り来る巨体を前に、人々は逃げ惑うより他に術がない。

ビーコン「どひ~っ、今日もエラいことになっちまったっスねぇ!」

落合さん「のっけからコレですもの、参りますわねぇ!」

宙マン「いいから逃げるんだ――さぁ、早くこっちへ!」

 

おお――北海道千歳市、早くも大ピンチ!

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グルジオキングの暴虐、許すまじ!

千歳の平和を守るべく、航空防衛隊が直ちに出撃した。

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ながもん「おおっ。……ナイス……タイミング」

ビーコン「頼んだっスよ~、航空防衛隊!」

落合さん「頑張って下さいませ、応援しておりますわ!」

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「ようし! 今回こそ、今回こそはやったるぞ――

 さぁ、全機・一斉攻撃開始っ!

激しいアタックをかける戦闘機隊!

持てる火力の全てが、怒濤のごとく爆撃骨獣へ叩きこまれる。

……が、全くびくともしないグルジオキング!

 

グルジオキング「グォボボボ。邪魔だ邪魔だァ!」

上空めがけて、怒りとともに熱線を吐き出すグルジオキング。

必死の回避を試みる戦闘機隊だが、それも及ばず、遂に……!

「……ど、どひゃぁぁぁ~っ!?」

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グルジオキングの口から吐き出される破壊熱線……

ボーンブレスターに勝るとも劣らぬ威力の“キングブレスター”!

その洗礼を受け、一機、また一機と撃ち落されていく戦闘機。

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みくるん「ああっ、やられちゃったぁ!」

ながもん「さすが、強化型……一筋縄では、いかない」

ビーコン「……って、感心してる場合じゃないっスよ!(汗)」

 

グルジオキング「グォボボボ~、お次はコレだぁ!」

ゾネンゲ博士が発明・開発し、グルジオキングに与えた新兵器……

背中の巨大砲“グルジオバレル”が火を噴いた。

ズガーン! グワーンっ!

 

恐るべき無差別砲撃を受け、みるみる炎に包まれていく千歳の街!

ビーコン「どひ~っ、こいつァまずいっス、マジヤバっス!(汗)」

落合さん「このままでは、千歳の街が瓦礫の山に……!」

ピグモン「はわわわ……宙マン、宙マン、何とかしてなの~」

宙マン「(頷き)おのれ、もう許さんぞ!

 宙マン・ファイト・ゴー!!

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閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、グルジオキングの眼前に舞い降りる!

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宙マン「トゥアーっ! 宙マン、参上!

 爆撃骨獣グルジオキング、もう無法な真似はさせんぞ!」

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ズ、ズーンっ!!

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ビーコン「いよっ! 待ってましたっス、アニキの十八番!」

落合さん「ああ、お殿様、素敵です……♪(うっとり)」

ピグモン「はうはう~、宙マン、がんばってなの~!」

グルジオキング「グォボボボ、弟の敵は俺がとってやるぜ!」

宙マン「なんの、兄弟仲良く返り討ちさ!」

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ファイティングポーズとともに、敢然と身構える宙マン――

さぁ、今日もまた、世紀のビッグファイト開幕だ!

グルジオキング「グォボボボ~、蹂躙、蹂躙っ!」

宙マン「さぁ、来いっ!!」

激突、宙マン対グルジオキング!

落合さんたちが見守る中、巨大戦がダイナミックに展開される。

弟をも凌ぐ獰猛さで、接近戦を挑んでくるグルジオキング。

その超怪力の前には、ヒーローもたじたじである――

だがしかし、そこで戦意を衰えさせるような宙マンではない。

グルジオキングのパンチ攻撃を、右に、左にと軽快にかわしながら

油断なく、冷静に相手の隙を伺い続ける。

グルジオキング「グォボボボ~、野郎っ、チョコマカと!」

宙マン「おおっと、隙ありだ!」

グルジオキングの腹部めがけて、宙マンの前蹴りがヒット!

その威力の前に、さしもの骨獣もズズッと後退させられる。

宙マン「どうだ、正義の宙マン・パワー!」

グルジオキング「グォボボボ……ち、チキショウっ!」

 

落合さん「ああ、流石はお殿様ですわ!」

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ビーコン「よっしゃよっしゃ、このまま一気に勝ちっス!」

ながもん「(鋭く)…………待って」

みくるん「(驚き)えっ!?」

 

グルジオキング「グォボボ、よくもやったな、これでもくらえ~っ!!」

グルジオキングの怒りとともに、火を噴く背中のグルジオバレル!

大型砲の威力が、宙マンの巨体を大きくよろめかせる。

無差別のグルジオバレル乱射で、次々と巻き起こる爆炎――

その凄絶な威力こそ、彼が「爆撃骨獣」の異名をとる所以である。

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グワーン! ズガガガガーンっ!

「う、うわぁぁぁぁ……っ!!」

 

みくるん「ああっ……ちゅ、宙マンさんが!」

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ながもん「あの、大砲は……強力」

ビーコン「ぐががが……

 いっそ只のハッタリであってくれりゃ、どんなによかったか!」

ピグモン「はわわわ……宙マン、負けないでなの~!」

落合さん「(祈るように)……お殿様っ!」

宙マン「(苦悶)うう……うっ!」

グルジオキング「グォボボ、弟の仇だ。死んでもらうぜ!」

「なんの……やられて、たまるかッ!!

宙マン、パワー全開!

グルジオバレルの砲弾をかわし、大空高くジャンプ!

グルジオキング「(驚き)ぐぉ、グォボボボっ!?」

宙マン「行くぞ、グルジオキング!」

「エイヤぁぁーっ!

 宙マン・ミラクル・キック!

流石のグルジオキングも、この一撃にはたまらない。

目を回してフラフラになり、足取りがヨタついたところへ――

 

宙マン「とどめだ!

 宙マン・エクシードフラッシュ!!

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全身のエネルギーを極限まで凝縮して放つ、虹色の必殺光線……

エクシードフラッシュの一閃が、グルジオキングを直撃!!

グルジオキング「がハァァっ……お、弟ぉ、ごめぇぇ~んっ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

みくるん「わぁっ、やりました、宙マンさんの勝ちですぅ!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、かっこよかったの~♪」

ながもん「……グッジョヴ」

ビーコン「いえっふ~、やっぱアニキっスよねぇ、鮮やかっス!」

落合さん「えぇ、本当にお見事でしたわ、お殿様!」

イフ「おのれ! グルジオボーンばかりか、グルジオキングまでも!

 だが見ておれ、怪獣軍団の真の威力を知るのはここからだ。

 よいか、この次こそがお前の最期だぞ、宙マン……!」

 

……などと言う、怪獣魔王のいつもの負け惜しみはさて置いて。

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かくして宙マンの活躍により、爆撃骨獣グルジオキングは敗れ去り

千歳の街に、再び平和が蘇ったのであった。

 

ピグモン「はうはう~、宙マン、おつかれさまなの~♪」

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宙マン「いやぁ、ひと汗かいたらお腹ペコペコだ――

 早いトコお昼にしようじゃないか、お昼に」

ながもん「宙マンは、何が……食べたい?」

宙マン「う~ん、そう言われると迷っちゃうけど……」

みくるん「うふふ、それでしたら冷たいお蕎麦なんてどうですかぁ?

 挽きたて。・打ちたて・茹でたてを粋につるつるっと……」

宙マン「おおっ、もり蕎麦いいねぇ、全くもって異議なしだよ!」

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ビーコン「ヒヒヒ……いやぁ、楽しみっスねぇ、手打ち蕎麦!

 でも、本命を堪能する前に、まずは軽く突き出しの前菜をば……」

 

むにゅん、ふにふにっ

 

落合さん「(赤面)……きゃ、きゃあああああっ!?」

 げ し っ !

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落合さん「ねーい、どうしてビーコンさんはそうなんですっ!(怒)」

ビーコン「どひ~っ、オイラが「手打ち」にされちまったっスぅぅ~」

宙マン「はっはっはっはっ」

 

おいしい街の、おいしいヒーロー。

我らが宙マン、次回もおいしく大活躍だよ~!