遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

ワルは暇なし待ったなしの巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

我々の故郷、太陽系第三惑星「地球」……

その一角に位置する北海道の、空の玄関ともいうべき千歳市

豊かな自然に恵まれたこの街は、地球を狙う者らの格好の標的として

今、この瞬間にも、暗黒星雲からの魔手に晒され続けている。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20220102214053j:plain

そう、こんな晩秋の寒~い午後であっても。

奴ら怪獣軍団の刺客は、容赦なく千歳を襲ってくるのだ!

 

と言うわけで、今回の『宙マン』は……

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211027075048j:plain

前置き的な団欒のやりとりとか、平穏な時間などの描写の一切合切を

綺麗にすっ飛ばした上で、てきぱきと物語を進めることにしよう。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129024802j:plain

ピグモン「(事態がまだ呑みこめず)……ほにゃ?」

落合さん「ちょ……ちょっと、ちょっと、マジですの!?(汗)

ビーコン「急にンなこと言われても、オイラ心の準備が……(汗)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129025441j:plain

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラッ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426124850j:plain

ビーコン「ど、どひ~っ、ホントに来ちまったっスよぉ!(汗)」

落合さん「あらあら、まぁまぁ、どうしましょう!?」

宙マン「みんな、とにかくいったん外に出るんだ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210524004119j:plain

これまでが、ほぼ例外なくそうであったように……

千歳市を襲った局地地震は、怪獣軍団の新たな刺客が出現する前兆。

大地を裂き、地中から姿を現した今度の使者は……こいつだ!

「ククク……ハァーハハハハ!!」

 

ピグモン「(怯えて)ああっ、やっぱり何か出てきたの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427233353j:plain

みくるん「(涙目になりつつも)クラゲ……それとも、クリオネ……?」

ながもん「(首を振り)どっちでも……ない」

宙マン「ううむっ、あれは惑星侵略用の戦闘機械だな。

 ……それも、恐らくは地球外の産物……!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428214813j:plain

そう! 

長年の経験に裏打ちされた、宙マンの予想は正に的中していた。

この奇怪なる機械は、忍獣メカ・ビッグエイスター。

そして、忍獣メカの内部コクピットでこれを操縦しているのは……

怪獣軍団でも名うての暴れん坊、宇宙忍者・ワルサー星人であった!

ワルサー星人「ククク……ありがとう、紹介ありがとう!

 私は来たぞ、北海道制圧の大使命を成し遂げるため……

 そして、その邪魔になる憎き宙マンを倒すためにな!」

宙マン「むうっ……なんて簡潔にして、明快な出現理由!」

ビーコン「……ちょ、アニキっ、感心するトコそこっスかぁ!?(汗)」

落合さん「簡潔だろうと、回りくどかろうと……

 どの道、私たちが迷惑をこうむる事に変わりなさそうですわねぇ!(汗)」

イフ「わははは……さぁ行け、思い切り暴れろワルサー星人!

 お前の自慢の忍獣メカ・ビッグエイスターの威力……

 このワシの眼前に、しかと示してみるがよい!」

ワルサー星人「ククク……おー任せをっ、魔王様!」

ワルサー星人の操縦により、ゆっくりと動き出す忍獣メカ!

空中を浮揚しながら、滑るように進んでいくビッグエイスターの

異形のシルエットだけで、既に千歳市民は大パニック状態である。

ワルサー星人「ククク……まだまだ。

 こんな程度で盛り上がってもらっては困るぞ、ギャラリー諸君。

 どれ、いっちょ、派手な花火を打ち上げてやろうじゃないか!」

ビッグエイスターの両目から、稲妻のように迸る怪光線!

その直撃を受けたビルディングが、たった一発で爆散するほどの威力である。

ビーコン「どひ~っ、今日はもう、のっけからエライ事っスよぉぉ~!(汗)」

落合さん「あぁもうっ……もうっ!

 これでは、詫び寂びも団欒もあったものではございませんわねぇ!(汗)」

ピグモン「きゃああん、おっかないの~!(涙目)」

だが、これ以上の破壊は断じて許さじとばかりに……

航空防衛隊の空の精鋭が、千歳基地からスクランブルをかけた。

戦闘機編隊、一斉に攻撃開始!

無数のロケット弾を叩きこまれ、直撃を受けてなお……

回避行動すらとらずに、悠然と浮揚を続ける無傷の忍獣メカ。

ワルサー星人「チチチ、そんなヘナチョコ弾では……

 我がビッグエイスターの勢いを殺ぐどころか、傷一つつけられまいぞ。

 ……どれ、ついでだ、攻撃のお手本を見せてやろうじゃないか!」

「う、うわぁぁぁ~っ!?」

ビッグエイスターの目から迸る怪光線!

その直撃を受けて、勇戦空しく次々に撃墜されていく戦闘機。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508155243j:plain

みくるん「ああっ、やられちゃったぁ!」

ながもん「これは、いろいろ……」

ビーコン「(コクコク頷き)シャレにならない、ならな過ぎっス!」

爆発! 炎上!

ビッグエイスターの猛威の前に、人々は逃げ惑うより他に術がない。

絶体絶命の大ピンチ、危うし千歳!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426231846j:plain

ピグモン「はわわ、宙マン、宙マン、なんとかしてなの~」

落合さん「お殿様、申し訳ありませんが……いつもの、お願いできますかしら!?」

宙マン「(頷き)あぁ、任せろ!

 宙マン・ファイト・ゴー!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430202106j:plain

閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、ビッグエイスターの前へ舞い降りる!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426145936j:plain

宙マン「トゥアーっ! 宙マン、参上!

 宇宙忍者ワルサー星人、悪ふざけもそこまでにしておくがいい!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426150029j:plain

ズ、ズーンっ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604222253j:plain

ビーコン「いえっふ~、任せたっスよ、アニキ~!」

ながもん「安心と、信頼の……あの、巨体」

落合さん「頑張って下さいませ、お殿様!」

ピグモン「はうはう~、ピグちゃんたちがついてるの~♪」

ワルサー星人「ククク……やっと出てきたか宙マン、待ってたぞ!」

宙マン「(ニヤリ)私の手で、コテンパンに叩きのめされるためにか?」

ワルサー星人「(ムカッときて)……なンだと!?」

宙マン「痛い目を見たくなかったら、早く暗黒星雲へ帰るがいい!」

ワルサー星人「おのーれッ、よくもほざいたな!

 こうなったら、忍獣メカの威力を思い知らせてやる!」

滑るように空中浮揚し、宙マンめがけて突進してくる忍獣メカ!

かくしてここに、宙マン対ビッグエイスターの超絶バトルが幕を開けた。

巨大な超人と巨大な侵略機械が、真っ向からの激突――

落合さんたちが固唾を呑んで見守る中、攻防戦が火花を散らす。

宙マン「えいっ、それっ、どうだ――これでもか!?」

ワルサー星人「ククク、これを受け止めてみろ、宙マン!」

機体下部の尻尾鞭で、容赦なく宙マンを攻め立てる忍獣メカ。
そして、その一撃が――

ついに宙マンのスーパーボディを捉えた!

「……ぐ、ぐがぁぁぁぁっ!?」

ズ、ズーンっ!

 

みくるん「ああっ、宙マンさんが……!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428003116j:plain

ながもん「もし……あの、攻撃を……受け続けたら……」

ビーコン「(息を呑み)……いくらアニキでも、只じゃ済まないっス!」

落合さん「そんな……お殿様に限って、そのような!(汗)」

ピグモン「はわわわ、宙マン、負けないでなの~!」

宙マン「クッ……!(よろめきつつも立ち上がろうとして)」

ワルサー星人「(嘲笑)バカめが、その隙を与えるか!」

目からの怪光線で、更に追い打ちをかけていくビッグエイスター。

宙マンの周囲に、凄まじい爆発が巻き起こり……熱風と衝撃波が折り重なって

四方八方から宙マンの全身を揺さぶり、痛めつけずにはおかない。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604232059j:plain

グワーン! ズガガガガーンっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508155037j:plain

余りにも苛烈で、一片の容赦もない怪光線掃射!

幾度も吹っ飛ばされ、地に叩きつけられる宙マンの巨体。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426125721j:plain

みくるん「ど、どうしよう、このままじゃ宙マンさんが……」

ながもん「(首を振り)負けない。……宙マンは、負けない……絶対に」

ピグモン「宙マン! 宙マ~ン、がんばれがんばれなの~!」

 

ワルサー星人「ククク……無駄なことさァ!」

宙マン「なんの!」

おお、見よ、空間湾曲によって作り出す無敵の防御壁!

宙マン・プロテクションによって、ビッグエイスターの放った怪光線は受け止められ

完全に無力化されてしまっている。

ワルサー星人「な、何っ!?」

宙マン「はっはっはっ、何度も同じ手を続けて食う私じゃない!」

ワルサー星人「ぐぐぐ……おっ、のーれっ!!」

最大出力の怪光線を発射するワルサー星人操縦のビッグエイスター。

その恐るべき一閃をかわして、そのまま大空へ舞い上がる宙マン!

 

宙マン「受けてみろ! 宙マン・超音波ストリーム!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210718210625j:plain

空中で全身を超速回転させ、発生させた超音波を敵にぶつける大技!

宙マンの超音波ストリームが、ビッグエイスターを直撃――

その高周波が、精密機器の集合体である忍獣メカに対して強烈に作用した。

 

ワルサー星人「し……ししし、しまったぁッ!

 おのれ……おのれ宙マン……よくもやってくれたな……!?」

カニックがショートし、動きが鈍るビッグエイスター。

そして、そこに生じた隙を逃すことなく――

宙マンは遂に、伝説のスーパー剣を抜き放った!

宙マン「正義の刃、受けてみろ!

 秘剣・スーパー滝落とし!!

ザシュウッ!!

スーパー剣を抜き放ち、刀身にエネルギーを集中させ……

豪快な空中回転とともに、真っ向から振り降ろされる光の刃!

宙マンの「滝落とし」が、ビッグエイスターを唐竹割りに切り裂いた。

ワルサー星人「う、うわぁぁぁっ……ちゅ、宙マンめ、覚えてろ~っ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

ピグモン「はうはう~、やったのやったの、宙マンの勝ちなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604234541j:plain

みくるん「よかった……ほんとに、よかったですぅ!」

ながもん「やっぱり、締めは……こう、こなくっちゃ」

みくるん「(にっこり頷き)うんっ♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604234640j:plain

ビーコン「いえっふ~、やっぱアニキはやることが違うっス!」

落合さん「不肖・落合……またまたメロメロですわ、お殿様に!」

イフ「おのれェェ……またしてやりおったな、宙マン!

 今に見ておれよ、今日の仕返しは必ずしてやるからな……」

 

……などと言う負け惜しみは、いつも通りにサラリとスルーして。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211128122854j:plain

かくして今回もまた、我らが宙マンの活躍により……

宇宙から来た暴れん坊・ワルサー星人の野望は、彼の操縦する忍獣メカ共々

敢え無く潰え去り、千歳の街には再び穏やかな時間が戻ったのであった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211217203838j:plain

みくるん「宙マンさん、お疲れ様でした!」

ながもん「……グッジョヴ」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508161058j:plain

宙マン「いやはや、今回はのっけから慌ただしかったけど……

 これでようやく、のんびり落ち着いて過ごせるね」

ピグモン「あったかいお部屋で美味しいおやつ、最高なの~」

落合さん「えぇ、この平和こそ至高の宝物ですわねぇ」

ビーコン「ヒヒヒ、ほんとほんと、全くもって平和が一番っス!

 で、いつもの平和が戻ったことを記念して、とっておきのオイラのエロネタで

 団欒の席に心地よい笑いと色っぽさを……」

落合さん「……!!(無言で、静かにブチ切れ)」

 げ し っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428011630j:plain

落合さん「ねーい! お黙りんこですわ、このエロ怪獣っ!!(怒)」

ビーコン「どひ~っ、毎度のことながら容赦なさすぎっスぅぅ~!」

宙マン「はっはっはっはっ」

 

のんびり、ゆったり、大切な日常。

だが、怪獣軍団の挑戦は続く……

みんなの宙マン、次回もバッチリ頼むぞ!