遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

空を破って悪魔が来たの巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210701220114j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210831001120j:plain

「グゥオオオ~ンっ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830220826j:plain

怪獣軍団の使者・透明怪獣ネロンガと宙マンとの激しい死闘のさなかに

割って入る形で突如、出現したミサイル超獣・ベロクロン。

 

ベロクロン「いいコト教えてやる。

 ……超獣はな、怪獣よりも強いンだよっ!!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830224831j:plain

怒り、戦いを挑んできたネロンガを瞬時に一蹴!

異次元人ヤプールの「悪魔の力」を見事に証明してみせたベロクロン。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830225254j:plain

……それはあまりに圧倒的で、露骨ですらある戦力差であった。

 

 

「超獣」――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901194146p:plain

それは四次元空間に救う悪魔のような異次元人・ヤプールの科学力によって

地球生物と宇宙生物が合成されて生まれた一種の生体兵器の総称。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830221749j:plain

幾度もその野望を砕かれ、ウルトラヒーローの手で宇宙の藻屑と消え去ってもなお

その怨念はしぶとく存在し続け、今またここに復活を果たそうとしている。

 

……過日のにせジャンボーグA騒動、そして今回のベロクロン出現、その全ては

ヤプールが再び力を増して実体化し、復活せんとする予兆だったのである。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830225557j:plain

ベロクロン「グゥオオ~ンっ!

 思い知ったか、異次元人ヤプールの悪魔の力、悪魔の強さを!」

 

みくるん「ああっ……こ、こんなことって!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427233353j:plain

ピグモン「はわわわ、宙マンもあぶないの~!」

落合さん「これが「超獣」の実力ってことなのでしょうか!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901195934j:plain

ビーコン「アニキでさえも手こずった、あのネロンガが……」

ながもん「あんなに、あっさり……負けちゃう、なんて」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830225724j:plain

ベロクロン「(ニヤリと振り返り)……さぁて、次の相手はお前さんかイ?

 それとも、今から尻尾を巻いて逃げ出すかぁ!?」

宙マン「冗談はよせ、超獣ベロクロン!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210830225904j:plain

宙マン「この千歳を、私の愛する町の平和を乱す者には……

 私はどこまでも戦い、正義を貫くまでのことだ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210829221401j:plain

ベロクロン「グゥオオ~ンっ、いい度胸だ! だったら来な!」

宙マン「ベロクロン、行くぞっ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901210903j:plain

同時に駆け寄り、真っ向から激突する両者。

スーパーバトルは終わらず、どこまでも過熱するばかり!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901210951j:plain

落合さんたちが固唾を飲んで見守る中……

今ここに、宙マン対ベロクロンの戦いのゴングが鳴った。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901211032j:plain

生体兵器たるに相応しい、超重量級ボディに秘められたパワーと武装

宙マンのパンチ攻撃にも怯むことなく、ふてぶてしくニヤリと笑いながら

持ち前の怪力で押しまくる様が全くもって憎らしい。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901211224j:plain

ベロクロン「どうだ宙マン、超獣の怖ろしさを思い知ったか!?」

宙マン「いいや、まだまだ――これでもくらえっ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901211330j:plain

宙マン得意の浴びせ蹴りが、超獣の胸板にヒット!

ベロクロンがさすがによろめいた隙を逃さず、次なる連撃。

 

宙マン「くらえ――宙マン・閃光波!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901211541j:plain

ピッキュイィィーンっ!

 

高らかな音とともに、宙マンの手にストロボ状の発光が生じ……

次の瞬間、ベロクロンの脳天で激しい爆発が起こる。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210720200152j:plain

ビーコン「っしゃ、こうなりゃもうアニキのペースっス!」

落合さん「流石ですわねェ、やっぱりお殿様ですわ!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、しっかりなの~!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426121145j:plain

イフ「それっ、そこだ、いいぞ――

 その調子で攻めに攻めるのだ、頑張れ宙マン!」

「ちょ、魔王様、どっちを応援してんですかぁ!?」

「まァ、そのお気持ちは分かりますけどねぇ……(苦笑)」

イフ「(ハッと気づいて赤面し)……こ、コホン、消去法というやつじゃ。

 とにかく、あの陰険で性悪なヤプールなどを応援する選択肢なぞあるものか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901212307j:plain

宙マン「どうだベロクロン、これが正義の力だ!」

ベロクロン「グゥオオ~ンっ、なめ腐りやがって!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901212400j:plain

ギャラリーの様々な思いも渦巻く中、宙マンとベロクロンとの激闘は

どこまでもヒートアップの一途を辿っている。

 

そしてその様子は、勿論……

地上にベロクロンを送り込んだ、異次元人ヤプールの想念が渦を巻く

我々の目には見えない異次元世界にも伝わっていた。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901212539j:plain

「おのれ……「銀河連邦」のプラネット星人めが、小癪な真似を。

 だが、我々異次元人ヤプールの悪魔の強さを……

 真の恐怖と絶望を見るのは、今、ここからなのだよ!」

 

呪いの声が、嘲笑交じりで宣言すると同時に……

おお、見よ! 驚愕せよ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901212811j:plain

ピ シ ィ ィ ッ !

 

みくるん「あっ、空が!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901212907j:plain

ピグモン「お空に、ひびが入って……割れそうなの~!」

ビーコン「ちょ、そんなバカなっスよ、空が割れるなんて……」

落合さん「ですが、あの現象はどう見てもそのようにしか!(汗)」

 

自然界の摂理ではありうべからざるその超常現象に、地上の人々が

驚き、うろたえているその眼前で……!

 

パ リ - ン っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901213106j:plain

「グワルルルゥゥ~ッ!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901213606j:plain

ズ、ズーンっ!

 

ながもん「おおっ。……とうとう、空が……割れた」

ビーコン「しかも、なんかまた出て来やがったっス!」

宙マン「もしかして、あれもまた「超獣」だったり致しますの!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901213542j:plain

そう、その通り!

奴の名はドラゴリー、地球の蛾と宇宙生物とが「超獣製造機」によって

合成されて生まれた、異次元人ヤプールの邪悪な尖兵なのである。

 

ドラゴリー「グワルルル、よう、ベロクロン……

 楽しそうなオモチャで遊んでるじゃねぇか、俺も仲間に入れろや!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214031j:plain

ベロクロン「グゥオオ~、お前がかぁ、ドラゴリー?

 そいつは構わんが……お前は「遊び方」がいつも乱暴すぎるんで

 せっかくのオモチャも、すぅぐに壊しちまうからなぁ?」

ドラゴリー「なぁに、そん時ゃまた、代わりを見つけるだけのことだぜ――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214424j:plain

ドラゴリー「見ろよ、この地球を。

 相も変わらず、遊び甲斐も壊し甲斐もあるオモチャで一杯じゃねぇか!

ベロクロン「がははは、違いねぇや!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214517j:plain

宙マン「おのれっ、黙って聞いていれば好き勝手なことを……

 この地球の平和を踏みにじる権利など、誰にもない!」

ドラゴリー「グワルル~、さっそく遊んでくれるのかィ? 可愛い奴だぜ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214657j:plain

ヒーローと超獣、二対一の激闘!

ただでさえ強い超獣が、ここに来て二頭に増え……

それらを同時に相手どるとなっては、さしもの宙マンと言えども

苦戦は必至、とならざるを得ない。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214823j:plain

ベロクロン「グゥオオ~ンっ、押しくらまんじゅうだぜェ!

ドラゴリー「オラオラ、こんなのはまだほんの序の口だぞ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901214939j:plain

超獣たちの中でも屈指と言われる、ドラゴリーの腕の力。

その凶悪パワーを全開にしたチョップ攻撃を受けては、歴戦の勇士も

ひとたまりもなく跳ね飛ばされてしまう。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901215049j:plain

ズ、ズーンっ!

 

ネロンガ、ベロクロンとの連戦で、さすがに疲労の色が濃い宙マン。

だが超獣たちに、それを思いやる慈悲の心はかけらもない――

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901215218j:plain

ベロクロンの全身の突起から、生体ミサイル恐怖の乱れ撃ち!

宙マンの周囲に、たちまち凄まじい爆発が巻き起こる。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151907j:plain

ズガーン! グワーンっ!

 

ドラゴリー「そらよっ、こいつもくれてやるぜ、よく味わいな!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901215431j:plain

「う、うわぁぁぁぁ……っ!!」

 

みくるん「ああっ、宙マンさんが!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428003116j:plain

ピグモン「はわわ、二頭がかりなんてずるいの、ヒキョウなの~!」

ビーコン「う~む、やることなすことエゲツないっスねぇ!」

落合さん「……ビーコンさんがそうお感じになるのなら、よっぽどの事ですわ」

ビーコン「って、そこでオイラに振らないで欲しいっス!(汗)」

ながもん「(無表情に)これは、いろいろ……ヤバげな、局面」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901215926j:plain

宙マン「(苦悶)う……うう……っ!」

ベロクロン「グゥオオ~、ざまァないな、宙マン!

ドラゴリー「銀河連邦の元・英雄……所詮は、ただのロートルってことかぁ。

 なぁベロクロン、そろそろコイツ、壊しちまってもいいかァ?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220111j:plain

ベロクロン「グゥオオ~ン、たっぷり、たっぷりと痛めつけて……

ドラゴリー「じっくり、じわじわ嬲り殺しにしてやるぜ!」

 

持ち前の嗜虐性を全開に、宙マンへと迫って来る二大超獣。

ああ、宙マン絶体絶命の大ピンチ――

 

だが、その時である!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220238j:plain

「待ていっ、そうはさせないぞ!!」

 

ベロクロン「(慌てて空を振り仰ぎ)……むむッ!

ドラゴリー「(狼狽)な、なんだァ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426122355j:plain

突然、天空から降ってきたかのような凛々しい声……

それは遥か宇宙の彼方から、地球を……北海道千歳市を目指して

一直線に飛来してきた、赤い光球からのものであった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220457j:plain

落合さんたち、超獣たち、その場に居合わせた誰もが呆然とする中を

空の彼方から飛来し、ぐんぐん地上に降下してくる赤い光球。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220555j:plain

落合さん「な、なんなんでしょう、アレは!?」

みくるん「あの中から、何か出て来るってことなんでしょうか?」

ビーコン「どひ~っ、また新しい敵ってのはご勘弁っスよ!?(汗)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220740j:plain

音もなく地上に降り立ち、急速に実体化していく赤い光……

その姿はまさに、赤い巨人であった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220829j:plain

ドラゴリー「(驚愕)ゲゲェッ! て、て、テメェは……!?」

宙マン「(も、その姿を認め)……おおっ。君は……!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901220949j:plain

「レーッド!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210901221052j:plain

二大超獣の猛威に大ピンチのさなか……

赤い光に乗ってやって来た、真紅の巨人。

果たして……敵か、味方か!?