遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

パゴスが吠える、地球が割れる

毎年半ばより放映開始される、ウルトラマンシリーズ最新作の放映スケジュールと

完全に歩調を合わせて連動し、テレビで見たあの怪獣、この怪獣が、

玩具売り場に行けば待っていてくれる、という

ある意味、とても恵まれた環境下でのリリースがウリとなっている

現行のバンダイウルトラ怪獣シリーズ」。

先日更新分の記事でご紹介しました、現行定番ソフビの地底怪獣・パゴスのボディには

東宝映画に登場した地底怪獣・バラゴンの縫いぐるみが流用されており、パゴス以後も

ネロンガガボラ、マグラ……と流用が重ねられて、初期ウルトラシリーズにおける

ウルトラ怪獣像」のトータルイメージ形成において大きな役割を果たしたことは

シリーズを愛するファンの方なら既に誰もがご承知おきの事実。

で、そんな過去の事例に則りまして……

このたびは同「ウルトラ怪獣シリーズ」の透明怪獣・ネロンガのボディを

流用してのニコイチにより、二足歩行版パゴスの製作にも挑戦してみました。

 

 

 

で、仕上がりましたのがコチラ!

四足歩行の印象が強いパゴスですが、『ウルトラQ』本編中の断末魔の直前ですとか

『タイガ』以降のニュージェネ・ウルトラマン路線におけるヒーローとの格闘時など

ちょいちょい後ろ足立ちでの姿を見せていて、そのより攻撃的なスタイルから

個人的にはその印象も強かったりする二足歩行スタイル。

ネロンガのソフビにパゴスの首を移植……だけで済めば簡単な作業なんですけど

ネロンガの背中には、他のバラゴンボディ系怪獣にはないビラビラの背びれがあるので

まずはデザインナイフでそのビラビラを切除し、その箇所に生じた穴や欠損部分は

エポキシパテを盛り付けて埋め、削れたディテールを作り直しています。

エポキシパテが乾き、硬化したところで本格的に作業開始。

こと怪獣におきましては、硬化したエポパテ表面の処理に気を使いすぎなくとも

敢えて粗さを残しておくと、却ってそれがラテックス表面処理の怪獣スーツが持つ

「らしい」質感として作用してくれるのが有難いですね。

工作が済んだら、いよいよお楽しみの塗装。

パゴスの基調を成す土気色っぽくも、グレーっぽくもある体表の単一ボディカラーが

決して間延びしたものにならないよう注意して色を重ねていきます。

と、こんな感じで完成しました二足歩行版のパゴス。

ラストは先日ご紹介した、四足歩行版との揃い踏みショットにて締め。

全身の色味に極端な落差や違和感などが生じないよう

この二体に関しては、完全な同時進行でリペイントを施してみましたよっと。