コミックスにおけるキャラクター性の原典「強く、時に凶悪なまでの冷徹さをも有する
覆面姿のタフガイ」という要素をよりストイックに、かつスタイリッシュに突き詰め、
全編を満たす硬質の映像美ともども、現在にまで至るバットマンのキャラ・イメージを
見事に決定付けてくれた、1989年公開の傑作ヒーロー映画『バットマン』。
その全編を彩る、シンフォニックな広がりと単純なヒロイックさの鼓舞にとどまらない
ハード&クールな音作りが印象深い、ダニー・エルフマン氏作曲の劇中音楽でも
最も印象的なものと言えば、やはり本曲ということになってしまいます――
“闇の騎士バットマンの誕生と、これからのその活躍”を予感させてくれるラストを
高らかに、かつ一抹の寂寥感をも伴いつつ謳いあげてくれる、エンド・ロールに流れた
メイン・テーマ曲の再奏バージョンです。