遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

バースト・シティ・インフェルノの巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

例年にない記録的猛暑の余波が、しぶとく尾を引いていた感のある

2023年の日本列島・津々浦々ではあったが……

それがここに来て、まさに急転直下の冷え込みっぷり。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211128123245j:plain

列島最北端たる北海道ともなれば、寒さのほどは推して知るべしで

街を吹き抜ける空っ風の冷たさは、さながら刃物のよう。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211118162633j:plain

寒い、寒い、本当に寒い11月下旬の一日。

ここ、北海道千歳市……

ほんわか町5丁目の「宙マンハウス」も、勿論その例外ではない。

び、ぶ、ぶぇっ……ぶぇぇ~っくしょい!!

 ……え~いチキショ~、バーローっス~」

 

 

落合さん「(呆れて)ちょっ……

 何ですかビーコンさん、その典型的なオッさま丸出しクシャミはっ!」

落合さん“宙マンファミリー”の一員たるもの、お殿様の御名を辱めないよう

 貴方ももっと、自覚を持って節度ある生活態度というものを……」

ビーコン「いやぁ落合さん、それじゃ全国400万人(推定)の

 オイラのファンが納得しないっス~」

ビーコン「……つ~か、今回に関しては、別にオイラのせいじゃないっスよ?

 ここんとこの朝晩の、バカみたいな冷え込みが全ての元凶っス~。

 ……ぐじゅ、ずずずぅ~

ピグモン「はう~、ビーコンちゃん、大丈夫ぅ?」

ビーコン「ダイジョブくないっス、ヘロヘロっスよ~。

 嗚呼、でもでも、落合さんがハダカで添い寝したりしてくれたりしたら

 こんな風邪なんて一発で……」

落合さん「(ジト目)いえいえ、どうぞお気遣いなく!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129024939j:plain

みくるん「うふふっ。

 落合さんとビーコンさんの掛け合い、今日も絶好調で安心します~」

ながもん「(頷き)仲良き……ことは……美しき哉」

落合さん「……って、そんな風に尤もらしくまとめないで下さいな!(汗)」

宙マン「はっはっはっはっ、まぁまぁ、落合さん♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211129024849j:plain

落合さん「コホン、それはさておき……

 確かに、ここに来ての冷えっぷりときましたら

 ジェットコースターなみの急加速ですわよね~。

 うふふ、またまた悪い怪獣の仕業だったりしたらどうしましょ?」

 

冗談交じりに言って、落合さんがサッと居間のカーテンを開け放つと……!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151907j:plain

グワーン! ズガガガガーンっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426131117j:plain

ビーコン「だーっ、落合さん、どうしてくれるんスか!?」

落合さん「ちょ、何で私のせいにしちゃってますの!?」

みくるん「お二人とも、言い争ってる場合じゃないですよ~!(汗)」

ピグモン「はわわわ、まさか今日も……なの~!?」

ながもん「どうやら、間違いなく……今日も……みたい」

大地を割り、次々と出現する大怪獣……

良くも悪くも、それが千歳市「日常」となって久しい。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426124810j:plain

大地を引き裂き、煙を噴き上げて、またも現れる破壊の使者。

果たして、今回の怪獣は!?

「あんぎゃぁぁぁ~っ!!」

 

みくるん「ふぇぇっ、か、怪獣さんですぅ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210427233353j:plain

ながもん「予想、通りの……ズバリ賞」

ピグモン「はわわ、ちっとも嬉しくないの~!」

ビーコン「どうせまた、怪獣軍団が一枚噛んでるんスよねぇ!?」

 

「ぎゃ~っ、それも正解、ズバリ賞だぜェ!」

そう、奴もまた怪獣軍団から送り込まれた悪の使者……

誰が呼んだか炎熱怪獣・バーストロン

全身からむせるような熱気を放つ、凶暴無比の暴れ者だ!

 

宙マン「そのバーストロン君とやらが、今日は一体何の用だね?」

バーストロン「あんぎゃぁぁ~っ、バーロイ! 真顔で聞いてんじゃねぇ!

 俺がわざわざ、お前との茶飲み話でもしにきたように見えるかよ!?」

宙マン「……いや、出来ればそうあって欲しかったんだがな……(汗)」

バーストロン「あんぎゃぁぁ~っ、千歳の連中が寒がってる様子なんで……

 今から俺様の熱エネルギーで、ガッツリあっためてやろうってのさァ。

 それこそ熱すぎて、物理的な意味で燃えちまうぐらいになぁ!」

ビーコン「どひ~っ、やっぱりっスよぉ、やっぱり!(汗)」

落合さん「怪獣軍団の方々ときましたら、どうして皆さん揃いも揃って……(呆)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211128204610p:plain

イフ「わははは! さぁ行け、思い切り暴れるのだバーストロン!

 徹底的に破壊し、怪獣かくあるべしとの模範を全軍団に示せ!」

バーストロン「あんぎゃぁぁ~っ、お任せ下さい、魔王様!」

怪獣魔王の命を受け、進撃開始のバーストロン!

迫り来る巨体を前に、悲鳴をあげて逃げまどう千歳の人々。

ピグモン「(怯えて)きゃああん、どんどんコッチ来てるの~!」

ビーコン「どひ~っ、ちょっとヤル気出しすぎじゃないっスか!?」

落合さん「あらあら、どうにもこうにも大ピンチですわ!」


冬の寒さを吹っ飛ばし、人々の心胆を別の意味で寒からしめるその熱量。

危うし地球、危うし千歳。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205111410j:plain

だからこそ……炎熱怪獣の暴虐、許すまじ!

千歳の平和を守るべく、航空防衛隊が直ちに出撃した。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205111452j:plain

ビーコン「おおっ、今日も今日とて航空防衛隊っス!」

落合さん「お願いしましたわよ~、どうか今度こそは!」

みくるん「防衛隊の皆さん、頑張って下さいですぅ~!」

「ようし……全機、一斉攻撃開始っ!

攻撃、攻撃、また攻撃!

バーストロンへと、嵐の激しさで叩きこまれる一斉砲火だが……。

 

バーストロン「あんぎゃぁ~っ、小うるせぇってんだよ!」

「……う、うわぁぁぁぁっ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211205111738j:plain

“炎熱怪獣”と言う別名の由来、口から吐き出す超高熱火炎。

その威力にはひとたまりもなく、次々に撃墜されていく戦闘機。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426125721j:plain

みくるん「ああっ、やられちゃったぁ!」

ビーコン「やっぱりっつーか、何つーか……」

ながもん「戦闘機隊は、頑張った……怪獣が……強すぎる」

 

「ぜ、絶妙のフォローありがとう……ガクリッ(気絶)」

……などとやっている間にも、図に乗って大暴れするバーストロン。

口からの超高熱火炎が、周囲の街を紅蓮の地獄へと変えていく。

ビーコン「……うへぇ、アイツ、すっかり勝ち誇ってるっスよ~!」

みくるん「でも、このままじゃホントに……」

ながもん「(頷き)我が街、千歳……今度こそ、おしまい?

落合さん「いくら冬だからって、こんな暖まり方はご勘弁ですわ!」

ピグモン「はわわわ……宙マン、宙マン、何とかしてなの~」

宙マン「(頷き)おのれ、もう許さんぞ!

 宙マン・ファイト・ゴー!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210430202106j:plain

閃光の中で、みるみるうちに巨大化する宙マン。

華麗な空中回転とともに、荒れ狂うバーストロンの前に舞い降りる!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426145936j:plain

宙マン「トゥアーっ! 宙マン、参上!

 怪獣軍団、これ以上の乱暴狼藉は私が許しておかないぞ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426150029j:plain

ズ、ズーンっ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211130104603j:plain

ビーコン「いえっふ~、出たっス、アニキの十八番!」

落合さん「ああ、やっぱり頼れるのはお殿様ですわねぇ!」

ピグモン「はうはう~、宙マン、がんばってなの~!」

バーストロン「あんぎゃぁ~っ、出てきたな、宙マンめ。

 悪のパワーで、今度こそ叩きのめしてやらぁ!」

宙マン「いいや、最後に勝つのは正義の力さ!(ニヤリ)」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426151041j:plain

ファイティングポーズとともに、敢然と身構える宙マン――

さぁ、今日もまた、世紀のビッグファイト開幕だ。

バーストロン「ニャロオッ、スカしやがって! 捻り潰してやらぁ!」

宙マン「さぁ、どこからでも来いっ!!」

激突、宙マン対バーストロン!

落合さんたちが見守る中、巨大な両者が攻防戦の火花を散らす。

宙マン「はっはっはっ、サクッと片付けさせてもらおうか!」

バーストロン「うがーッ! マジむかつくぜ、コイツ!!」

カッカと怒りに燃え、パワー全開で襲い来るバーストロン!

その猛攻をかわしつつ、得意の格闘技で渡り合う宙マン。

 

宙マン「そうら、こっちだ、こっちだ!」

巨体に見合わぬ、俊敏かつ軽快な宙マン・ジャンプ!

バーストロンの頭上をひらりと飛び越え、反対側に着地する。

ズ、ズーンっ!!

 

バーストロン「あんぎゃあぁ~っ、チョコマカと!」

宙マンのパンチ、嵐のような打撃のラッシュ!

バーストロンめがけ、得意のパワー技を次々に炸裂させていく。

宙マン「そうれ、どんどん行かせてもらうぞ!」

バーストロン「野郎ッ……調子に乗るのも大概にしとけッ!」

バシィッ!

 

炸裂、怪獣バーストロンの地獄ビンタ!

たまらず、宙マンが吹っ飛んで地に叩きつけられた隙を逃さず……

バーストロンの超高熱火炎が、宙マンを容赦なく急襲!

「う、うわぁぁぁぁ……っ!!」

 

みくるん「(衝撃)ああっ……ちゅ、宙マンさんが!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428003116j:plain

ながもん「これは……まずい……色々と」

ビーコン「ひぇぇ、アニキが負けたらオイラたち、どうなっちまうんスか~!?」

ピグモン「はわわわ……宙マン、がんばってなの~!」

宙マン「(苦悶)……う、うう……っ!」

バーストロン「あんぎゃあぁ~っ、地獄へ落ちろや宙マン!」

とどめを刺すべく、猛然と駆け寄ってくるバーストロン。

だが、宙マンもまた残された気力と体力を振り絞り、動いた。

そして、ほんの一瞬の中に……反撃のチャンスを鮮やかに見出したのだ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210504002554j:plain

宙マン「どりゃあーっ! 宙マン・ショット!!

気合とともに、不可視の破壊衝撃波を放つ宙マン!

頬げたへの一撃に、バーストロンがよろめき怯んだところへ――

 

宙マン「とどめだ!

 宙マン・エクシードフラッシュ!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210426152748j:plain

全身のエネルギーを極限まで凝縮して放つ、虹色の必殺光線……

エクシードフラッシュの一閃が、バーストロンを直撃!!

バーストロン「ぐはぁぁっ……や、こりゃタマラ~ン~!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

みくるん「わぁっ、やりましたぁ、宙マンさんの勝ちですぅ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210508160531j:plain

ピグモン「はうはう~、宙マン、かっこよかったの~♪」

ながもん「……グッジョヴ」

イフ「うぐぐぐっ……またしても、またしても宙マンめが!

 いいか、この仕返しは必ずしてやるからな――

 次こそ必ず、お前をギャフンと言わせてやる!!」

 

……などと言う、怪獣魔王の負け惜しみはさて置いて。

かくして、今回もまた宙マンの活躍により……

炎熱怪獣バーストロンは撃退され、千歳の街に平和が蘇った。

 

みくるん「宙マンさん、どうもお疲れ様でした!」

ながもん「安心したら……おなか……すいたかも」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210604235122j:plain

宙マン「そんな時にこそ、身も心もあったまるような一杯が

 心和んで、染みわたるっていうものさ」

ピグモン「冬のラーメン、あったかあったかなの~♪」

ながもん「おお、何と、きれいな……オチの、着地点」

みくるん「うふふっ、それじゃみんなで食べに行きましょうか♪」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210429165645j:plain

ビーコン「ヒヒヒ、そんでもって……

 食後には、ちゃんと甘いもんあるっスから、ご心配なくっスよ~」

落合さん「あら、お珍しいですこと。

 ビーコンさんが、そんな風にお気をきかせて下さるなんて!」

ビーコン「ウッシッシッシ、そりゃもうね!

 そして落合さんには、お菓子よりもっと甘く蕩ける「犯し」の方も……」

 げ し っ !

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210428011630j:plain

落合さん「ねーいっ、せっかくの大団円をブチ壊すんじゃありませんっ!(怒)」

ビーコン「どひ~っ、このオチあってのこのシリーズっスぅぅ~」

宙マン「はっはっはっはっ」

 

寒さに負けず、元気いっぱい……

千歳のヒーロー・我らが宙マン、明日も行く!

さァて、次回はどんな活躍を見せてくれるかな?