11月放映分のラストを飾るにふさわしい、二大ヒーローの競演編……
トリガー&デッカーの絶妙タッグが、月面を舞台に大暴れ!
という感じで、世界観を共有しているふたつの番組ならではのメリットを活かして
より違和感なく、自然に、再度の二大ヒーロー共演が果たされた今朝の『デッカー』。
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デッカーが地球を守っている間、トリガーもまた火星で戦い続けてくれていたと言う
前作のヒーローの価値を下げることなく、かつ作品の世界観をも豊かに広げてくれる
ある意味では円谷作品と言うより、東映仮面ヒーロー番組のそれに近いような
「ヒーローを立てるため」の素直な作劇も気持ちよかったですし、また過去における
7~8話の競演劇を踏まえた上でのケンゴとの「再会」や、デッカー最強形態たる
ダイナミックタイプへの変身能力会得や、アガムスとの関係性をも踏まえた上での
「最初に会った時とは違う」ケンゴとカナタとのやりとりや、そこから見えてくる
カナタにとっての「これから」の在り方などに、連続ストーリーの経糸をも重んじる
本作ならではの一貫性が見えていたのもまた良かったですねぇ(しみじみ)。
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で、今回はほぼカナタとケンゴの二人だけにキャラ描写の肝が絞りこまれていた分だけ
全開の競演編に比べて、様々な要素がとっ散らかることもなく「見やすかった」のも
また事実であり、嬉しいことで……
だからこそ、TPU月面基地内での等身大アクションや月面上での二大ヒーローの
最強形態での共演などなど、派手な見せ場の連続で押し切る坂本監督ならではの良さも
より高い純度で、ストレスなく堪能できるものになっていたのではないかな、と。
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そんな風に余分なわき道にそれることのないストレートなヒーロー活劇だった分
劇中の様々な小ネタであったり、脇を固めるキャラクター描写などの楽しさもまた
薬味のように適切に、ピリッと心地よく効いて……
デッカーが宇宙追放されたことで、必然的に地球からも行方不明になってしまった
カナタの所在をごまかすための、ハネジローのAIらしからぬしどろもどろっぷりや
それを見たムラホシ隊長が、何かを「察して」気を回してフォローしてくれるくだりは
短いながらもキャラの膨らみを感じさせてくれる楽しい一幕でしたね。
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そして今回、TPU月面基地のメイン施設として登場した『ダイナ』の
スーパーGUTS基地・グランドームのミニチュアや、基地警備ロボとして登場した
ゾンボーグ兵たちの登場によって、ファンへの心地よい擽りをも入れつつ
最終的にヤプールの存在をも自らの中に取り込み、吸収してしまうという形で
本作を通しての仇敵であるスフィアの底知れない強さと不気味な得体の知れなさをも
改めて強調してみせる展開も、これから年末編を経て最終決戦に突入していく
本作終盤に向けての「前フリ」としては適切だったかと。
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そんなこんなで、肩の凝らない娯楽編として、すっきりとした脚本構造ともども
大いに楽しませてもらえた今話。
次回はそこからまた、ガラリと趣向の変わった単発エピソードになりそうな感じですが
そういった1話完結のアンソロジー性もまた『ウルトラ』ならではの良さですので
そちらはそちらで気楽に楽しませてもらいたいですね――
てれびくん超ひゃっかシリーズ ウルトラマンデッカー デッカー&ヒーローバトルずかん
や、大筋の続きが気になるのはやまやまなんですが(笑)!