遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

行け! 栄光のファイターを乗せて

棚からボタ餅状態で、唐突に訪れたビンテージ玩具とのお戯れタイム。

今の目で見れば、プロポーション的にもギミック的にも厳しい面はあるものの

ただショーウィンドー越しに眺めるばかりではなく、直に触れて遊ぶことによる

何ともいえないワクワク感は、やはり何者にも代え難いものがあります。

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てなわけで、今回ご紹介するのはこちらのアイテム。

1972年放映の異色作にして明朗娯楽作『トリプルファイター』の本放映当時に

メインスポンサーのブルマァク社からリリースされていた、主人公サイドの

国際的な地球防衛組織・SAT(サット)日本支部所属の専用スーパーカー

その名もずばりの“サットカー”です。

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先に「プロポーション的にもギミック的にも厳しい面云々」と書きましたが……

これに関してはもう即座に、その前置き文を撤回せざるを得ません。

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プラ成型色と塗装の正確さ、実車における未来的プロポーションの再現度など

円谷プロ特撮作品の架空車両群の中でも、そのデザイン的な優秀さにおいて

隠れファンが多いサットカーの流麗なフォルムを、撮影用の車両さながらに

忠実再現してみせ、なおかつ玩具としての遊び応えも両立させているという

ブルマァク製メカニック玩具の中でも傑作といってよいもののひとつです。

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実際の撮影に使用されたサットカーは、そのボディの大半が木製であったために

激しいカースタント・アクションには適さず、非常に壊れやすかったのだそうですが

こちらのブルマァク版サットカーは、そのあたりの事に対する気遣いは一切無用で

ゼンマイ動力で思い切り走らせまくれるのも嬉しいポイントかと(笑)。
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“S・A・T……サット。

 「デーモン」と戦うスペース・アタック・チームのことだ。

 そして早瀬兄妹は、変身できるたった一つのSAT隊なのだ”

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“デーモンのために故郷の惑星を喪った宇宙人たちは

 地球へ来て世界各地に散らばり、SATの組織を作った。

 本部はツー・ダブリューオー・シックス地区、パリ郊外にある”

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“宿命の戦いが再び始まった――

 この戦いは、もう終わらないのだ。

 宇宙の悪魔・デーモンが倒れるか、

 SATが、トリプルファイターが倒れるまで!”

(『トリプルファイター』第1話、火曜放送分の本編ナレーションより)