遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

怒濤! 殺しの浜の巻

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210502103843j:plain

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029223112j:plain

道内某所、荒涼たる“魔境岬”において……

今まさに、我らが宙マンと怪獣軍団との死闘が繰り広げられている。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20210627204506j:plain

宙マンの前に姿を見せた挑戦者、二番手はどくろ怪獣・レッドキング

その比類なき怪力無双に苦戦を強いられた宙マンだが、燃える正義の魂は

窮地の中でも決して怯むことはない。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222319j:plain

「トゥリャァァーッ!

 宙マン・エネルギッシュ・ボンバー!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222346j:plain

宙マン「――どうだっ!」

レッドキング「……こんな筈じゃ、なかったんだけどなぁぁ~!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222428j:plain

やったぞ宙マン、大勝利!

……だが、魔境岬での戦いは、まだまだ終わらなかったのである。

 

 

宙マン「(安堵)うん、やった。……やったぞ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222636j:plain

イフ「ぬふふふ……愚かなり宙マン、お前の眼は節穴か!

 ワシら怪獣軍団の此度の挑戦、生半可ではないと言ったはずだぞ!」

宙マン「――何ッ!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222724j:plain

虚空から不気味に響き渡る、怪獣魔王・イフの声……

その言葉の正しさを証明するように、ゴボゴボと不気味に泡立つ海面!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222815j:plain

「ガルッ、ガルルルゥ~ンッ!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029223709j:plain

宙マン「(驚愕)うおっ!?」

イフ「わははは、驚いたか宙マン!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029212201j:plain

イフ「ワシらの誘いに応えてくれたお前だ……

 怪獣軍団の名にかけ、とことん丁重にもてなさぬ訳にはいくまいて。

 グドンレッドキングに続く三番手、その名は――」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211120223631j:plain

「ガウルル~! サイパン島出身の暴れん坊、海底怪獣レイジゃ様だ!

 さぁ宙マン、いさぎよくこの場で死んでもらうぜよ!」

宙マン「なんの、そうはいくか!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029223934j:plain

宙マン「私にも私の都合があるし、やりたい事だってある。

 残念だが、お前たち怪獣軍団の思惑通りにはいかんよ」

レイジャ「ガウルル、だったら腕づくだぁ!」

宙マン「いいだろう、この際とことん受けてやる!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029212628j:plain

ファイティングポーズをとり、颯爽と身構える宙マン。

さぁ、世紀のスーパーバトル、第三ラウンドのゴングが鳴った!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224101j:plain

激突、宙マン対レイジャ!

魔境岬の岸壁に激しく波が叩きつける中、押し寄せる波音にも負けない力強さで

両者の戦いの打撃音が周囲に響き渡る。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224134j:plain

水陸両生だけあって、海岸沿いでの戦いはお手の物。

勢いに乗って襲ってくるレイジゃに対し、宙マンも怯まず立ち向かう。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224202j:plain

宙マン「怪獣レイジャ、正義のために貴様を打ち砕いてやる!」

レイジャ「ほざくな宙マン、レイジャ様の爪を受けてみな!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224255j:plain

鋭利な爪を、宙マンめがけて振り下ろすレイジャ!

その一閃を腕でブロックして、すぐさま反撃へと転じる宙マン。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224322j:plain

出た、宙マンのローキック!

地味ながらも堅実、そして抜群の威力に、思わず声を失い悶絶するレイジャ。

 

レイジャ「ぐ、ううっ!?」

宙マン「まだまだ、お次はこれだ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224403j:plain

ダメ押しとばかりに、宙マンが繰り出すストレート・パンチ!

鉄拳が見事にレイジャの頬桁を捉え、海底怪獣は大きな後退を余儀なくされる。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224425j:plain

宙マン「どうだ、参ったか――まだやるか!?」

レイジャ「ガウルル……おんどりゃ~、なめるな~っ!!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224502j:plain

怒りの咆哮とともに、大きくジャンプするレイジャ!

そのまま空中を滑るように舞い、猛スピードで宙マンめがけて突進していく。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224526j:plain

宙マン「(驚き)何っ!?」

レイジャ「ガウルル~、これでもくらえッ!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224601j:plain

グワッシャァァ~ンっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224619j:plain

出た! レイジャの奥の手、メガトン体当たり!

全体重と加速度が相まったその一撃に、たまらず吹っ飛んだ宙マンである。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224647j:plain

宙マン「(苦悶)う、うっ……!」

レイジャ「オラオラ、おねんねするには早いぜぇ~!?」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224724j:plain

勝ち誇り、口からの破壊光波で攻撃するレイジャ!

宙マンの周囲に光波がうねり、迸り、次々と凄まじい爆発を生じさせる。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224751j:plain

迸るレイジャの破壊光波、魔境岬に閃く殺意のエネルギー。

その猛攻を右に、左に、身軽な体捌きで巧みにかわしていく宙マン。

 

レイジャ「(焦って)チィィッ……ちょこまかと!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224832j:plain

怒りにまかせて破壊光波を吐きまくるレイジャ。

だが、そのパターンを見切った宙マンは、破壊光波の恐るべき一閃をかわして

そのまま一気に大空へとジャンプ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029212400j:plain

レイジャ「な、何っ!?」

宙マン「さぁて、今度はこっちがお返しさせてもらう番だな!」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029224945j:plain

出た! 宙マンの大技、「合掌打ち」!

脳天めがけて炸裂した鉄拳の威力に、レイジャが目を回してぶっ倒れたぞ。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029225010j:plain

宙マン「でりゃあーっ! 宙マン・ショット!!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029225053j:plain

気合とともに、不可視の破壊衝撃波を放つ宙マン!

腹部めがけて炸裂したその一閃が、レイジャへの決定打となった。

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029225114j:plain

レイジャ「ガウ、ガウルルッ……こ、こりゃタマラ~ンっ!」

やったぞ宙マン、大勝利!

 

宙マン「(安堵)……ようし! 今度こそは……」

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222636j:plain

イフ「わはははは、そう思うのが貴様の浅はかなところだ、宙マンよ。

 さぁ、今こそいでよ――宙マン打倒を為す戦士、必殺の四番手よ!」

 

ゴゴゴゴ……グラグラグラグラっ!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211122003316j:plain

虚空から不気味に響き渡ってきた怪獣魔王の声……

その言葉の正しさを裏付けるかのように、突如として激しく揺れる地面。

ガラガラと山を崩し、岩を吹き飛ばして、地中からその姿を現した者は!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029225351j:plain

「ギチギチギチギチ……ギッギッギィィ~!

f:id:KOUMEMYLOVE4794:20211029222848p:plain

「……ま た か !!」