ただ単に話題作りのために選ばれたとしか思えない、人気や知名度を当て込んだ
単なるタイアップ・ソング……にしか思えない一曲が、ふとした瞬間に本編内容との
不思議で緊密なマッチングぶりを見せつける瞬間。
それもまた「映像音楽」と言うものの不思議な面白さと奥深さだと思います。
新年一発目となる「今日の一曲」記事にてご紹介する本曲……
「Mr.サマータイム」の大ヒットでも知られる実力派の男女コーラス・グループ、
サーカスのヴォーカルによる、1983年放映のTVアニメ『まんが日本史』
エンディング・テーマもまた、そのひとつ。
男女の普遍的な愛の交歓と別れの感情を謳い上げているその歌詞が
時に残酷でもある歴史上の数々の出来事を追う本編の直後に流れてくると
歴史の大河とは、ひとつひとつの小さくて、かけがえない人生の堆積なのだ……と
改めて実感させられ、視聴後に深く「胸に沁み渡って」くるのです。