遊びをせんとや生まれけり

全ての「面白がりやさん」へ――千歳より、愛をこめて。

中生代からの咆哮

小サイズにみっちり詰まったリアル造形の高密度と、バラエティ豊かな顔ぶれが

ずらり揃ったラインナップが評判の新「ウルトラ怪獣シリーズ」……

その華々しいデビューは、30年以上の長きに渡り、時代毎のウルトラキッズらの

よき友であり続けてくれたバンダイのロングセラー・旧「ウルトラ怪獣シリーズ」、

即ち840円ソフビのノウハウや販路などをストレートに受け継ぐことができたという

恵まれた境遇にも支えられていることを忘れるわけにはいかないでしょう。

そんな現在への礎、旧ソフビの中より……

今回「遊び」の遡上にあげるのは、『帰ってきたウルトラマン』5~6話に登場した

"地底怪獣・グドン"の1983年・最初期造形バージョン。

この最初期版グドンを見た際にまず違和感を覚える要素が、何と申しましても

寸詰まり状態のような首の短さが生むアンバランスな体型でしたので……

今回はリペイント作業の前に頭部を一度切り離し、画像のように首を延長したうえで

プロポーションのバランスを自分好みに微調整してみましたよっと。

 

 

で、塗りあがりましたのがコチラ!

それ自体が完成品である既存の怪獣ソフビの上からリペイントを施す、という

こういう遊び方自体に嫌悪感や拒否反応を示される方もいらっしゃると言うのは

僕自身もよく理解しているつもりですが……

とは言え今回のグドンのような場合は、パテ盛りややすりがけなどに伴っての

「複数マテリアルによる継ぎ足し感」をごまかす意味に置きましても、どのみち

最後の仕上げにおける塗装は必須なんですよね(苦笑)。

さいわい怪獣などの場合、カーモデルのように徹底した磨きこみは必要とせず

むしろザラザラ・でこぼこが残っていたとしても、それがまたウレタン造形の

縫いぐるみ怪獣らしい「味」になってくれるのが有難いトコロです。

そんなこんなで仕上がりました、1983年造形版のグドン君。

じっくり塗り込んでやれば、これもまた悪くはないと言いますか……

グドン亜種としての愛しささえ湧いてくるのですが、いかがでしょうか(笑)?