”太古……
天地人獣の境、未だ分明ならざる頃。
東勝神洲は花果山の山頂、
奇怪な石猿が誕生致しました”
(『西遊記Ⅱ』オープニング・ナレーション)
中国四大奇書と呼ばれる古典を原作とし、ドラマの材を求めながらも、古色蒼然たる
帰省の概念にとらわれることのない、当時最秀の特撮技術を駆使した奔放な画作りと
現在的なアドリブ性の強いやりとりの軽快さをも盛り込んだ筋運びの垢抜けた斬新さ、
そしてそれを可能にした、豪華にして個性派のベスト・キャスティングの魅力により
日曜夜8時のNHK大河ドラマを向こうに回して大健闘し、好評を博した伝説のドラマ、
1978年放映の『西遊記』。
その好評を受け、前作でも好評だった特撮とアクションをさらにエスカレートさせ
1979年には続編の『西遊記Ⅱ』が放映されるに至りました――
そんな『西遊記Ⅱ』の挿入歌として、毎回の物語のクロージングには必ず流され
強い印象を残してくれたのが本曲……
孫悟空の男気と飄々とした自由な魂を体現するかのように、余裕たっぷりに
ヴォーカルをとるのは勿論、悟空役の”マチャアキ”こと堺正章氏です。
で、この日テレ・国際放映版の『西遊記』を語る上で、絶対に欠かせないのは
その斬新な音作りで、当時ヒットチャートの寵児となっていた伝説のロックバンド
「ゴダイゴ」による、魅力的な数々の楽曲なのですが……
その他の楽曲に関しましては、また次回の講釈で(笑)。