古の玩具メーカー・ブルマァク社の怪獣ソフビにおける「リアルな造形タッチと
玩具的デフォルメの絶妙なる調和」という要素を自社の作風としてリスペクトし、
その作風の揺るぎなさと安定したクオリティの高さで、怪獣・玩具ファンから
多くの支持を勝ち得ている、やまなやの「怪獣郷」シリーズ。
そんな「怪獣郷」シリーズの中から、このたび遡上にあげますはこちら……
1973年『ウルトラマンタロウ』の10月放送分、「ご存じ怪獣・宇宙人シリーズ」の
一環としてブラウン管を賑わしてくれた”月光怪獣・エレキング(再生)”君です。
で、塗りあがりましたのがコチラ!
「あの」人気怪獣エレキングが再登場してタロウに挑戦!
……と謳われつつも、初代エレキングの設定とはあまりにかけ離れた能力や生態で
当時の視聴者を少なからず唖然とさせ、またぽってりとして粗い縫いぐるみの造形が
そんな「別物」設定に奇妙な説得力をも醸し出し、その上であの初代エレキングとは
全く同一の個体である、と言うのが色んな意味でクラクラする(笑)再生エレキング。
とは言え、そんなぶちゃむくれっぷりも一種の亜種・珍種と言う感じの面白みがあり
これはこれでミョーな魅力があったりするのもまた事実。
そんな小うるさくもあり、また無節操でもあるファンの声を的確に拾ってくれた上で
持ち前の安定した造形センスの良さでもって、あのぶちゃむくれっぷりに忠実な形で
しかも玩具としての気品をも損なわないのは、流石やまなやさん。
ですので、リペイントの際にも自然と気持ちが高揚して参ります――
その際に設けた個人的テーマはアレですね、とにかく『タロウ』本編の印象重視で
スーツの仕上がりの粗さ加減を絶えず意識しつつ筆を動かす、ということ(笑)。
そんなこんなで、やまやな版の再生エレキング……
「こういう」風に仕上げてみましたが、いかがでしょうか?