演歌歌手・細川たかし氏の生まれ故郷として、その名を広く知られることとなった
真狩村を訪れた際、ちょくちょく足を運ぶ食堂があります。
それがこちらの「食事処 小川屋」さん。
開店から60年超を数えるという、真狩村一番の老舗です。
そして、このお店の人気メニューのひとつがチャーシューメン。
「ハーブ豚」と「食用の百合根」という、真狩村の二大特産品を惜しげもなく使った
こちらのお店でしか食べられない一品です。
スープは地元産の野菜をたっぷり用い、豚骨と鶏がらを加えたあっさり味。
歯応えのよい麺の旨味に絶妙な花を添え、食べ味の豪華さを強調してくれるのが
柔らかく脂身もとろけるような自家製のハーブ豚チャーシュー。
更に、ともすればしつこく感じられがちなチャーシューの旨味を絶妙に中和して
最後の一口まで飽きさせずに食べさせてくれる、道内の約4割の生産地を占める
真狩特産・百合根のほっこり素朴な食感とほのかな甘さが、チャーシュ、麺、
スープに対する絶妙の引き立て役となって、それぞれとの相性もまた絶妙。
「田舎料理」の一言で片付けるにはあまりに畏れ多いこの一杯、ご店主である
オバちゃんの暖かくきめの細かい接客ともども、舌も心も嬉しくなってしまって
ついつい何度も千歳から通いつめたくなってしまうのです。